地獄鬼
偽りの斬撃、真実の弾丸、君を貫いたのはどちらだろう?
僕の罪は君を助けたこと、君の罪は僕を助けたこと
どうして僕らは出会ってしまったのだろう?
地獄に堕ちた僕なんて放っておけばよかったのに
どうして君は僕に手を差し伸べてしまったんだ
紡いだ糸に想いを込めるのは何度目だろう?
地獄に堕ちたあなたを見つけて、私は恋に落ちてしまったの
触れ合う唇、重なる手と手、何度夢見たか分からない
糸を紡ぐのは私なのに、捕らわれたのもまた私
偽りの言葉、真実の心、僕を動かしたのはどちらだろう?
僕の体は君の血で濡れる、君の体は僕の涙で濡れる
どうして僕らは出会ってしまったのか?
地獄に堕ちた僕なんて見捨てればよかったのに
どうして君は僕に糸を伸ばしてしまったんだ
千切れた糸に想いを託すのは何度目だろう?
地獄に堕ちたあなたに救われてから、私は恋に落ちてしまったの
見つめ合う視線、重なるあなたと私、何度夢見たか分からない
糸を千切ったのは地獄なのに、垂らす先もまた地獄
大罪人は糸を何度も登り、何度も堕ちていく
最初は抜け出したかった 気づけば君に会いたいと心が叫ぶ
心が洗われ 地獄を抜け出せた
気づいてしまったんだ 君の正体に
救い手は糸を何度も垂らし、何度も落としていく
最初はただ会いたかった 気づけばあなたを救いたいと心が叫ぶ
心が洗われ あなたを救い出せた
気づいていたわ あなたの本質に
僕を助けた罪で君は殺された
君を救ったこと後悔しても遅い 君を死なせたのは僕の弱さ
血に染まる君を抱きしめる 初めては血の味だった
蜘蛛の糸を握り締めて、僕は極楽を走る
蓮の花は散り行く君への手向けだ
僕はもう一度地獄に堕ちよう 誰も止められない殺戮劇を
後悔させてみせよう君を殺したことを
僕はもう一度悪党になろう 誰も止められない殺戮劇を
思い出させてみせよう僕の怖さを




