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青い春  作者: Blue
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出会い

 なぜ青春は「青い春」と書くのだろう。私たちがケツの青いガキだからだろうか。

 私、白川沙織は祖父母とともに公立牧野中学へ向かった。まだ買ったばかりの新しい制服、紺に白のラインが入ったセーラー服に身を包んでいた。校門には桜の花びらが舞っていた。

「入学か・・・」

校門をくぐりぬけると、クラス発表の張り紙がされていた。1組から5組まであり、私は3組だった。周りの人は友達とクラスが同じだったとか、違ったとかで喜んだり落胆したりしていた。でも私にはそんな悩みがなかった。その周りの人の中に私の知っている人は誰一人いなかったからだ。


 私は今、祖父母の家で暮らしている。私の母は私を産んですぐに他界し、父親は仕事で帰りが遅い。それでも小学生の時まではなんとかやっていたんだけど、私が中学に進学する今年の4月から海外出張などが度重なる事になり、父方の祖父母の家にあずけられる事になった。私の行っていた小学校はみんな中学も同じなんだけど祖父母の家は校区が違うから知っている人がいないのだ。


 入学式が終わり、教室で担任の紹介がされた。担任は秋川という国語の女性教師だった。年齢は20代後半くらいだろうか。

 プリント等が配られ、その日は半日で終わった。明日から知らない人ばかりの学校へ行かないといけない。そう思うと憂鬱だ。

                  *

 入学して1週間が経った。まだ友達というほど仲良くする人もいないままだ。女子はほとんどグループ分けされ、たまに話しかけてくるかと思うとネチネチしたバレー部員でトイレに誘ってくる、断れば無視してくるような集団だ。そんな集団になんて入りたいとも思わない。でも、女子のほとんどがグループ分けされているとはいえ、そんな集団に入っている。そうなってくると、友達なんてできないわけだけど・・・

 でも1人、1人だけそんな人たちとは違う人がいた。その子は髪が長く、とても綺麗でいつも1人でいた。その子は新入生テストで全教科ほぼ満点をとるほど秀才だった。

 その子は桜木冷という名前だった。

 


 

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