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お迎えまであと10分。働くママの足元には小さな奇跡がある  作者: オレンジ


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おやつの時間

キッチンの椅子に、はるがちょこんと座る。

小さな足がぶらぶら揺れている。


「きょうのおやつ、なに?」


はるが振り返って聞く。


「ヨーグルトだよ」


さちが冷蔵庫から器を出すと、

はるは少し考えてから言った。


「すっぱいやつ?」


「どうかな。たべてみる?」


はるはスプーンを受け取って、そっとすくう。

口に入れて、もぐもぐ。


「……すっぱいけど、おいしい」


「よかった」


さちは火を止めて、はるの向かいに座る。

急ぐほどでもない、止まるほどでもない午後。


「これ、はる、すきかも」


「そう?」


「うん。あさじゃなくて、いまのがいい」


どうして?とは聞かずに、さちは笑う。

理由はきっと、言葉にしなくても伝わっている。


「おかわり、ある?」


はるが空になった器を差し出す。


「ちょっとだけね」


「やった」


窓から入る光が、テーブルの端を照らす。

時計の音が、静かに部屋にひびく。


「ママもたべる?」


「うん、いっしょにたべようか」


並んでスプーンを動かす。


何も特別じゃないけれど、

ちゃんと一息つける時間。


さちは、はるの横顔を見ながら思う。


こういう時間が、今日をやさしくしてくれるんだな、と。



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