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お迎えまであと10分。働くママの足元には小さな奇跡がある  作者: オレンジ


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「よんで、よんで、もういっかい」

お布団に入って、電気を少し暗くする。

さちが絵本を手に取ると、はるがすぐに声を出す。


「これがいい!」


差し出されたのは、いつものお気に入りの一冊。

読み終わると、はるはすぐに次を指さした。


「つぎも、よんで!」


「もう一冊ね」


「やった!」


絵本のページをめくるたびに、はるは声を出す。


「これ、きょうほいくえんでみた!」


「このこ、はるすきなんだよ」


さちは相づちを打ちながら、ゆっくり読んでいく。

気づくと、はるの声が少しずつ小さくなっていた。


「……ねえママ」


「なあに?」


「もういっかい、さっきのとこ」


同じページを読むころには、はるのまぶたが重そうだ。

それでも絵本を離したくなくて、小さな声で言う。


「まだ、よみたいんだけど……」


「うん、楽しいもんね」


さちがそう言うと、はるは安心したようにうなずく。


「でもね、ちょっとねむい」


「そっか」


はるは絵本をぎゅっと抱えて、もぞもぞと体を丸める。


「じゃあ、つづきはあしたね」


「……あした、よむ」


「約束しようか」


「やくそく」


そのまま、はるの呼吸が少しずつゆっくりになる。

さちはそっと絵本を閉じて、頭をなでた。


今日もたくさん話して、たくさんがんばった一日。


はるの小さな寝息を聞きながら、さちは電気を消した。



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