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お迎えまであと10分。働くママの足元には小さな奇跡がある  作者: オレンジ


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えほんのなかのどうぶつ

保育園での自由遊びの時間。

はるはお友だちと一緒に、床に座って大きな絵本を広げていた。


ページをめくると、ぞう。

次のページには、きりん。


「ぞうさんだねー」


「きりん、くびながい!」


先生がそう声をかけると、はるの目がぱっと明るくなる。


「はるね、みたよ」


「どうぶつえんで!」


指でぞうを指しながら、少し前のことを思い出すみたいに話す。


「おおきかったよ」


「きりんさん、こーんなだった」


腕をいっぱいに広げるはるに、お友だちが「すごーい!」と声をあげる。

自然と会話が弾んで、絵本のまわりに小さな輪ができていた。


先生はその様子をそっと見ながら、

「楽しかったんだね」とやさしく声を添える。

はるはうん、と小さくうなずいて、

もう一度、絵本のぞうに目を落とした。


お迎えの時間。

さちの顔を見つけると、はるはいつものように駆け寄ってくる。


「えほんね、ぞうさんいたよ」


「どうぶつえんとおなじ!」


さちはその声を聞きながら、

はるの中で、楽しかった思い出がちゃんとあたたかく残っているんだな、と感じる。


手をつないで帰る道。

特別なことはない、いつもの夕方。


でもはるは、絵本で見たどうぶつの話をしながら、

少し前よりも、軽い足取りで歩いていた。


日常は、気づかないうちにちゃんと続いていく。

やさしい思い出を、胸に抱えたまま。



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