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お迎えまであと10分。働くママの足元には小さな奇跡がある  作者: オレンジ


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一緒だね、って言われた帰り道

 保育園を出ると、夕方の空気が少しひんやりしていた。


 さちは、はるの小さな手を握り直す。


 仕事のこと。

 今日やり残したこと。

 明日の予定。


 頭の中では、いくつも考えごとが並んでいる。


「ママ、つかれた?」


 不意に、はるが顔を見上げてきた。


「うーん……ちょっとだけ、かな」


 正直に答えると、はるは少し考える顔をした。


「はるもね、たのしかったけど、つかれたー」


「そっか。いっしょだね」


 そう言うと、はるはうん、と大きく頷く。


「いっぱいあそぶと、つかれるんだよね」


「そうだね。でも、楽しかったならいい疲れだね」


 はるは、えへへ、と笑って、さちの手をぎゅっと握り返した。


「おうちで、ゆっくりしよー?」


「うん。今日は、ゆっくりしようか」


 夕飯は何にしよう。

 お風呂は少し早めでもいいかもしれない。


 完璧じゃなくていい。


 今日は、今日のペースで。


 歩く速度を、ほんの少しだけ落とす。

 それだけで、胸の奥が少し軽くなった気がした。


「ママ、だいじょうぶ?」


 はるが、もう一度聞く。


「うん。ありがとう。ママ、だいじょうぶだよ」


 そう答えると、はるは満足そうに前を向いた。


 夕暮れの道を、二人で並んで歩く。


 今日もちゃんと、帰る場所がある。



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