表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
お迎えまであと10分。働くママの足元には小さな奇跡がある  作者: オレンジ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1/53

お迎えまであと10分

午後5時43分。

 さちは、そっと時計を見た。


 私は、どこにでもいる働くママだ。

 20代後半、事務の仕事をしている。

 夫と、3歳の娘・はると3人暮らし。


 特別なことは何もない。

 毎日、仕事をして、保育園に迎えに行って、

 夕飯を作って、お風呂に入れて、寝かしつける。


 ただ、それを毎日ちゃんとやるのが、

 思っているより、ちょっと大変なだけだ。


 仕事はもう終わっている。

 それでも席を立つタイミングは、いつも少しだけ難しい。


「お先に失礼します」


 声は思ったより小さかったけれど、

 誰かが顔を上げて、軽く頷いてくれた。


 エレベーターに乗り込んで、ようやく息を吐く。

 今日も、なんとか終わった。


 ビルを出ると、空がオレンジ色だった。

 思わず、あ、と小さく声が出る。


 夕焼けって、こんな色だったっけ。

 毎日見ているはずなのに、ちゃんと見るのは久しぶりな気がする。


 スマホを開くと、待ち受けは、はるの笑顔。

 少しずつ伸びてきた前髪と、得意げな顔。


 ――「ママ、みて」


 朝、そう言って見せてくれた靴下を思い出して、

 自然と口元がゆるむ。


 今日は、ちゃんと優しくできるかな。

 少しイライラしてしまうかもしれない。

 でも、ぎゅっと抱きしめることは、きっとできる。


 保育園のお迎えまで、あと10分。


 夕焼けが、背中をそっと押してくれる気がして、

 さちは少しだけ歩く速度を上げた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
山田和義さんに付いてご連絡したものです。こちらのサイトのメールでは登録7日間メールが送れないそうです。ユーザーID 3010208 私のIDです。
初めまして。過去の話で山田和義さんに依頼したと有りますがどうしても急ぎご相談したく山田和義さんの連絡先お伺いしたくご連絡致しました。どうぞ宜しくお願い致します。オレンジ様わりどの様にご返信頂けたら宜し…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ