第51話 冒険者ランク
今日は学校だ。昨日までの週末は終わり、学校に行かなければいけない。
正直、今すぐにでも家に帰ってゲームをしたい。しかし、行かなければいけない。
さっさと終わらせて家に帰ろう。
やっと昼休みが来た。あと少し頑張れば家に帰れる。弁当を開け、中身を食べる。
やっぱりお母さんの弁当はいつも美味しい。俺の好みを分かっている。
あれ?今、廊下をリリアのような人が通ったような。気のせいか。
部活にも入っていないのでもう帰れる。普段よりも1日が長く感じた。
しかし、そんな学校も終わったので家でソルブレをできる。
俺はすごいご機嫌な状態で電車に乗り、今日はどんなことをするか考えた。
そして、家についた。
「ただいま〜」
「おかえり〜」
今日もいつもと同じような感じだ。しかし、ゲームの中ではいつも違うことが起こっている。
「Welcome to Soul Blade Online」
今日はテントスの先を下見に行く。
正直、一人で行ける自信がない。テントスのボスでさえ、かなり苦戦したのだ。この先のボスも一筋縄では行かなくなってくるだろう。
なので、下見に行って道中にどんな敵がいるのか、ボスはどんなやつのなのかを見に行こうと思う。もちろん死ぬ確率が高いので最低限の防具装備で行く。
そして、テントスに転移してきた。
街の中は前に来たときとあまり変わっていない。
街の外はどうなっているのだろうか。それが気になって気になって仕方が無い。
そして、街の外に...
「ちょっと待て。お前のランクは何だ?」
騎士のような人に話しかけられた。ランク?レベルじゃなくて。
「ランクってなんですか?」
「そんな事も知らねえのか?冒険者ギルドが発行しているカードに書いてある文字だよ。今のお前は、Cランクだな。Bランク以上になってから戻ってこい。ランクはクエストを一定数以上クリアすると上がるから頑張れよ。」
「分かりました。」
どうやら冒険者ギルドのランクを上げないといけないらしい。
面倒くさいからあの騎士をぶっ飛ばして進もうか。いや、そんなことをしたら二度とこの街に入れなくなる。それは避けたい。
にしてもクエストか。チュートリアル以外は全くしてなかった。
一度に大量に受けて一気に攻略するか。
というわけで冒険者ギルドに来た。
クエストは、掲示板から紙を剥がし取るタイプだ。結構気持ちいい。
この街には他のプレイヤーはいないので全部むしり取る。
内容をすべて確認したら、アクセルと時魔法ですごく速く動く。
素材収集系はすぐにそれが取れる場所に移動して採取し、
討伐系は相手に気づかれる前に切る。お使い系はお届けするものをすぐにもらってすぐに届け先に置く。置き配形式だ。
何個かのクエストは隠しクエストのようなものが出たのですぐに攻略した。
エキストラダンジョンとか、隠しボスとか、封印クエストとか。
封印クエストは封印する技を持ってないので力押しした。
そんなことをして、ギルドに報告したら、
「うちのギルドにあったすべての依頼ですね。なかなか消化されていないクエストも合ったので助かります。これだけクリアしたのならAランクまで上がれると思います。ギルドマスターを呼んできますね。ギルドマスター!」
ギルドマスター。結構強そうだ。
「何だ何だ。何があったんだ。」
「この人が大量のクエストをこなしてきたのでAランクに昇格させてはいかがでしょう。」
「そんなか。どれどれ...。な...お前、少し奥へ来い。」
「はい。」
なんか、こういうことが前にもあった気がする。
とりあえずついていく。どんな話だろうか。
「お前はCランク冒険者だったのか?」
「はい。クエストを全然受けていなかったので。」
「そうか。今考えているのはな、お前をSランク冒険者にするかどうかだ。」
「何故ですか。」
「お前がしてきたクエストの中に隠しクエストがあっただろ?その中に魔神級の魔物の封印クエストがあったはずだ。そして、その魔物を討伐したと書いてあった。その魔物はな、魔王軍幹部の魔人なんだ。今まで、魔王軍幹部を倒したのは伝説の勇者パーティーだけだ。その勇者パーティーでさえも多くの仲間を犠牲にして倒したんだ。そんなやつを一人で倒したやつがいたら誰でもなれるAランク程度にするか?という訳だ。」
「そんな強いやつだったんですか。遠くから魔法でネチネチと攻撃して倒したので分かりませんでした。」
「魔王軍幹部の体力を遠くからでも削りきれる魔法...やっぱりSランクにしたほうがいいな。少し待ってくれ。Sランク冒険者カードを発行してくる。」
なんか普通に攻略したクエストが魔王に通じるクエストだったらしい。
そんなのどうでもいいけど。それよりもSランク冒険者になるのが楽しみだ。そこまで上げればランク上げを頑張る必要がなくなるはずだ。
「できたぞ。Sランク冒険者カードだ。俺も何十年ぶりかに見る。大切にしろよ。戻っていいぞ。」
「ありがとうございます。」
『冒険者ランクがBからSに昇格されました。』
もらったのは、大きくSと書かれている金色のカードだ。
結構かっこいい。でも、あまり人前では出したくない。目立ちすぎる。
しかし、これで先のゾーンに行けるはずだ。
あの騎士に俺を止めたことを後悔させてやる。
一応解説。魔神級は強さで、魔王は役職です。なので、魔王は魔神級以上の実力を持っています。
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↑新作「モンスターをもふもふしてたらテイマーになってました〜え?他にテイマーなんていない!?〜」です。よかったら見てください。この作品を見ている人が見たいものかは分かりませんが。




