表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
君と僕がみている世界の色は ~あやかしと共に生きる者たちの物語~  作者: かなたつむぐ
【第一部 きみいろ】
1/40

序章 絶望

 私は……世界に絶望している。



 当たり前の日常……そんなものどこにあるの?

 そんな世界なんか……あるはずないのに……それを望む私がいる。



 普通の人が見ている世界には生きている生き物か、死骸しか存在しないし、それしか見えていない。


 私にはそれ以外の説明ができない妖モノも人が纏うオーラのような色も見える。


 妖モノは人と異なるものであれば簡単に無視はできるが、稀に人の姿をしたモノが現れる。私からしたら人と人の形をした妖モノの区別が出来ずに、接してしまうことがある。結末は言うまでもない。


 人が纏うオーラは多分感情的なものだと思う。大抵の人は色んな感情をどこかに隠していてそれが見えた時に人の表裏に触れることとなる。笑っているのに黒いものが覆いかぶさるように見えた時に恐怖を感じる。顔は笑っているのに心はドス黒い。そんなことができるのはきっと人間だけだろう。そう考えると人も相当怖い存在に感じる。


 そんなもの視えなくていいのに……視たくないのに視えてしまう。


 視えていいことなど一度もない。

 こんな能力なんていらない。


 ただ“フツウ”に暮らしていきたいのに……。

 ただ“フツウ”に人と接して話したいだけなのに……。



 その普通はきっとこの先も訪れることはない。


 もしそれが叶わないのなら……この世界から……。

お読みいただきありがとうございました!

次回もよろしくお願い致します!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ