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80話 模擬戦

レジナルドの話しを聞いたヴァレンタインはエリザベスの部屋を訪れていた


窓際にある小さなテーブルを挟んでエリザベスとヴァレンタインは向かい合って話しをしている


「ドラゴンに会いに行くのは久しぶりだな

何か手土産を用意しないとな」

「そうね

ドラゴンは光り物が好きだから…

ドワーフが造った装飾品なんかどうかしら?」

「いいんじゃないか?」

「じゃあ準備するわ」


ヴァレンタインは話しがまとまったので、うーんと伸びをした

「でもまさかハーブが一緒に行くと言い出すとは思わなかったな」

「そうね

ハーブは人間嫌いだもの

一緒に行動するとは思わなかったわ」


そう話したエリザベスだが、すぐにクスクスと笑い出した

「どうした?」

「いえ、あまりにも人間嫌いすぎてドラゴンの居る空間に人間を連れて行きたくないんでしょうけど、それで人間と行動を共にするなんて…って考えたら可笑しくなったの」

「ホントだな

自分から大嫌いな人間と一緒に行く事を望むなんて」


ハーバートがこの屋敷に滞在して4日になるが、ハーバートは極力クリスには近付かないようにしているようだった


「それもあるだろうけど、ハーブはベスがレジと一緒に居る事が嫌なんだと思うけどな」

ヴァレンタインはニヤニヤ笑っている


エリザベスはそんなヴァレンタインをキッと睨みつけた

「ハーブは良い友人よ

ハーブだってそうでしょう

私達は付き合いが長いからそう見えるだけよ」


ヴァレンタインは呆れて目を丸くした

確かにエリザベスはレジナルドと付き合っている

というか、結婚していると言ってもいい

ただエリザベスは北の地が寒すぎて行けないだけだ

そしてエリザベスもレジナルドも同じ単独行動のネコ科なので、一緒にいなくてもあまり気にしない


そんな2人なので、ハーブはエリザベスがレジナルドと付き合っていると気が付かないのだ


ハーブ、気の毒に…


ヴァレンタインはハーブに同情した


  ♪♫♬  ♬♫♪


翌日の午後、エリザベスとクリスは庭園でまったりとお茶を飲んでいた

その先では大きな魔力がぶつかり合っている


「凄いわね」

クリスはお茶を飲む事も忘れて見入っていた

「あれでも抑えているわ

あの2人が本気でやったら、この屋敷は吹っ飛んでいるわよ」

エリザベスは涼しい顔でお茶を飲んでいた


クリスとエリザベスがお茶を飲んでいる場所から少し離れた所ではヴァレンタインとレジナルドが剣を交わしていた


ヴァレンタインが持っている剣は以前、怨念の塊・ジュリアと戦った時に使った青白く輝く剣だ

レジナルドの握っている剣は白豹らしく白い剣だ


2人の握っている剣は自分の魔力から創り上げた剣なので、剣が交わるたびに大きな魔力がぶつかりあっているのだ


レジナルドもヴァレンタインも本気を出していない

ネコがじゃれ合っているようなものだとエリザベスは言うが、クリスにしてみれば剣が交わるたびにビリビリと空気が響き迫力に押されてしまう


「ヴァル、戦い方を変えたのかい?」

レジナルドは涼しい顔でヴァレンタインの攻撃を受け流した

「まぁ、いろんな戦い方を試してるんだ

この前、怨念と戦ったんだ

一撃で消せなかったから、どうすれば消せるかなーって考えてるんだ」

今度はヴァレンタインがレジナルドの剣を受け流した


「ほう、怨念かい

それは厄介だ

怨念は力で勝てる相手じゃない」

「それでも俺の魔力で一瞬で消したかったな」 

「そうだね

その時は消し去る事も出来るだろうが、怨念はまた復活する

その怨念はどうしたんだい?」

レジナルドは左手をヴァレンタインに向けると、掌から白い魔力の塊が発せられた

ヴァレンタインはその魔力の塊を剣で一刀両断にした


「ベスの亜空間にクリスが太古の魔法で創った浄化魔法ごと封印した

その外から浄化魔法を施した封印をして、更に亜空間に閉じ込めた」

「なかなか良い方法だ

もしその怨念が封印を破る事が出来ても数千年はかかるだろう

だがその前に消滅するだろうがね」

そう話すレジナルドに向ってヴァレンタインは間合いを詰めて斬りかかった


「ヴァル、攻撃が単調だよ」

「俺はこっちの方が性に合ってるんだ」

「確かにヴァルらしいけどね」

レジナルドは剣でヴァレンタインの剣を受けると、左手に溜めてあった魔力をヴァレンタインにぶつけた


ヴァレンタインは咄嗟に受け身をとったが、レジナルドの魔力の威力で吹き飛ばされてしまった


「もうヴァルったら」


エリザベスはやれやれといった感じだ

クリスは驚いて立上がったが、ヴァレンタインは土埃で汚れた服をパンパンと叩いている


「一休みしようか」

レジナルドがそう言うと、持っていた剣がすうっと消えてしまった

「ちぇっ」

ヴァレンタインは不満そうだが、服を叩き終えるとクリスとエリザベスの元へとやって来た


レジナルドとヴァレンタインが椅子に座ると、使い魔がすぐにお茶を淹れてくれた

レジナルドはお茶を受け取ると一口飲んだ

「久しぶりに思いっきり身体を動かしたよ

なかなか私の相手をしてくれる者がいないからね」


「レジに挑戦するような奴はいないだろ」

ヴァレンタインもお茶を一口飲んだ


やっぱりレジナルド様の実力はヴァルたちより上みたいね


クリスはひそかにそう考えた


クリスはエリザベスとヴァレンタインに出会ってこんなに強い魔獣がいるのかと驚いたが、上には上がいるものだ


「ベス、出発はいつになりそうかな?」

「そうね、明後日ではどう?」

「構わないよ」

レジナルドとエリザベスが出発の日を決めた


「それじゃあハーブにも伝えておかなきゃな」

ヴァレンタインはそう言うとお茶を飲み干し席を立った

「1人で拗ねてるから様子も見てくるよ」

ヴァレンタインは笑いながら屋敷へと向かった


明後日はドラゴンに会うために出発する

まさか本当にドラゴンに会えるなんて…


人間にとってドラゴンは神話の生き物だ

そのドラゴンを本当に見る事が出来るのだ


クリスは嬉しさと感激と緊張ですでに胸がドキドキするのだった





ご精読、ありがとうございます

m(_ _)m


次話もよろしくお願いします!

。◕‿◕。

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