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36話 計画

「シャイフ様!ずるいですわよ!」


ヴァレンタインに微笑みかけられたシャイフに他の令嬢達が駆け寄った

だがスージーは涼しい顔で集まった令嬢達を落ち着かせた

「まあまあ、皆さま

シャイフは意中の方がいらっしゃいますもの

ヴァレンタイン伯爵の笑みもシャイフ様には無用の長物です」

「もったいない!」

「私が頂きたいですわ!」


クリスは令嬢達を虜にするヴァレンタインの笑顔はものすごい武器だと感心してしまった


「今日はクリスティーナを迎えに来ただけだったけど、良い話しが聞けました」

ヴァレンタインはそう言うとクリスの肩に手を回し、ぐいっと自分に引き寄せた


「帰ってクリスと二人でエイブの攻略方法を考えますよ」

「そんな…ヴァレンタイン伯爵まで!」


シャイフはオロオロになってしまった

だがヴァレンタインは楽しそうに

「大丈夫です

僕もエイブには早く良い人が現れればと心配していたのですから」

と言うと、クリスの頬にキスをした


「さ、クリス

一緒に帰ろうか」


「きゃー!!」


令嬢達は悶絶して、今にも倒れそうだ

これは早く退出した方がよさそうだ


「うん、ヴァル

それではスージー嬢、今日は楽しかったです

ありがとうございました

スージー嬢もぜひ私のお茶会にお越し下さいね、お待ちしております」

「はい、必ず伺います」


スージーは主催者らしく、最後までしっかりと対応してくれた


  ♪♫♬  ♬♫♪


屋敷に戻るとクリスとヴァレンタインはすぐにエリザベスを探すため、屋敷内をバタバタと走り回った


ようやく見つけたエリザベスは3階にある広いバルコニーでお茶を飲んでいた


「あっ!いた!!」

「ベス!聞いて

シャイフ嬢がお兄さまの事が気になるんですって!」

「ベス、エイブの好みってどんなタイプかな?

って言うかあいつ女性に興味があるのかな?」

「ヴァル、失礼ね!

お兄さまだって女性に興味深いくらいあるわよ!」

「そうか?

あいつは魔獣と添い遂げるかと思ったぞ」

「そ、そんな事ないわよ」


まさか自分もヴァレンタインと同じ事を考えていたとは言えないクリスだった


「ちょっと落ち着きなさい

何があったの?」


エリザベスの一言で、クリスとヴァレンタインは「あ」と言って、ゆっくりと説明をした

話しを聞いたエリザベスはふふっと笑い

「そんなの私にわかる訳ないじゃない」

と言い切られてしまった


「「………」」


身もふたもないエリザベスの一撃に、クリスとヴァレンタインは反論出来なかった

そんな2人を見て、エリザベスはため息をついた


「まったく…

エイブに直接、聞けばいいじゃない」

「だ、だめよベス!

シャイフ嬢はまだ告白までは考えていないみたいだから」

「面倒ね」


エリザベスもヴァレンタインもストレートな考え方だ

長く生きていると、回り道が面倒になるのかしら?


クリスはそんな事を考えてしまった


「そうだわ、今度のクリスのお茶会をエイブに手伝ってもらうのはどう?」

「手伝ってもらう?」

「そうよ

初めてのお茶会なんだから、エイブに自分の目が行き届かない所をフォローして…とか理由をつけて」

「あ、それいいわね」


クリスは胸の前で両手を合わせて賛成した

エイブラハムとシャイフを会わせる事ができ、さらに自分のお茶会の手伝いもしてもらえる

まさに一石二鳥だ


「じゃあ俺も手伝う」

「ヴァルも!?」

「何だよ、ダメなのか?」

「そうじゃないけど…」


ヴァレンタインが姿を出すと、令嬢達がパニックになってしまわないか心配だ


「なら私も出るわ」

「ベスも!?」

「ヴァルを見張る人が必要でしょう?」

「何でだよ」


何だかんだ言っても、エリザベスも興味が湧いたようだ

ヴァレンタインはあまり役には立たないだろうが、エリザベスが居るのは助かる


「うん、じゃあお兄さまにお茶会の手伝いを頼んで、皆でお兄さまとシャイフ嬢の恋を応援しましょう」


クリスがそう言うと、ヴァレンタインは首を傾げた

「エイブが恋しているかはわかんないぞ」

「あんな綺麗なシャイフ嬢よ!

お兄さまが恋に落ちないハズないわ!」

「まあまあ、エイブが恋に落ちるように導きましょう」


エリザベスにそう言われ

「うん!」

とクリスは楽しそうに返事をした


  ♪♫♬  ♬♫♪


なぜいつもこの3人は突然やって来る


エイブラハムは図書室から本を持ってきて、今から自室でゆっくりお茶を飲みながら本を読もうとしている時だった


「どうしたの?」

本を読む事を諦めたエイブラハムがクリスに聞いた


「お兄さま、今度のお茶会を手伝って頂けませんか?」

「お茶会を?」

「エイブ、クリスにとって初めてのお茶会なのよ

行き届かないところを私達でフォローするの」


エリザベスの言葉にエイブラハムは更に困惑した

「え?ベスも手伝うの?」

「ベスだけじゃなくて俺も手伝うぞ」

「ヴァルも?」


いやいや、ベスは手伝いになるだろうがヴァルは無理じゃないか?


エイブラハムはそんな疑問に捕らわれた


「まあヴァルは置いといて、私達はクリスの手伝いが出来るわよ」

「なんで俺は置いとかれるんだ」


ヴァレンタインとエリザベスの言い合いを聞き流しながらエイブラハムは考えた

確かにエリザベスの言う通り、少しぐらいは手伝えるか?

僕はクリスよりはまだ知り合いがいる方だしな


エイブラハムはそう考えると

「うん、いいよ

でももし魔獣討伐の依頼が来たら手伝えないからね」

「もちろんです、お兄さま」


「ほんとね、依頼が来たらマズイわね

ヴァル、もし依頼が来たら貴方が行きなさい」

「何でだよ」

「これもクリスの手伝いに繋がるでしょ」

「ん?」


ヴァレンタインは姉のエリザベスに文句は言うが逆らう事はない

「そうだな、仕方ないなー」

そしてエリザベスにいいように使われる


そんな2人のやり取りを笑いをかみ殺して、クリスは見ていた


「そういえばお兄さま

今度のお茶会にベルトレ侯爵家のシャイフ嬢が来られるんです

先程聞いたのですが、お兄さまはデビュタントの時にシャイフ嬢のエスコートをされたのですか?」

「ああ、そうだよ」

「シャイフ嬢とはお知り合いだったのですね」


エイブラハムは少し考えた

「知り合いってい程じゃなかったけど

友人の紹介でエスコートをする事になったんだよ」

「そうなんですね」


うーん、いまいち反応が良くないかな?

もし少しでもシャイフ嬢に興味があれば、もっと嬉しそうに話したりするよね


クリスは心配になってしまうのだった



ご精読、ありがとうございます

m(_ _)m


次話もよろしくお願いします!

。◕‿◕。

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