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24話 尋問

時は少々逆上り…


クリスとヴァレンタインはヒラヌルから頼まれた青いバラを探し出し、花屋を後にしていた


真っ赤なバラの花束を抱えているクリスはとても嬉しそうだ


だがそんな楽しい時間を邪魔する者がいた


「クリス、そこの噴水に座って待ってろ

馬車を呼んで来る」

「え?私は大丈夫よ

馬車が停まっている所まで歩くわ」


ヴァレンタインは少し考えてクリスに近づくと耳元に顔を寄せた

「誰かが俺達を見張っている」

「え?」

「俺が目的か、クリスが目的か…それとも俺達なのかはわからない」

「うん」


クリスはこの3年間、ヴァレンタインやエリザベスに鍛えられ相当数の魔獣を相手にしてきた

なので誰かが自分達を狙っていると言われても、落ち着いていた


「俺は一旦、クリスから離れる

もし俺が狙いなら問題ない

すぐに片付ける

クリスが狙いなら、それも問題ない

俺が片付ける」


要するに全く問題ないって事ね


クリスは笑ってしまった


「私はどうすればいいの?」

「そこの噴水に座って待っててくれ」


もし狙いが私なら、囮になれるって事ね


「じゃあ、ここで待ってる」

「ああ、大人しく待ってろよ」

クリスが頷くと、ヴァレンタインは雑踏の中へと消えて行ったのだった


  ♪♫♬  ♬♫♪


そしてヴァレンタインが礼拝堂の大屋根に潜む男2人を撃退したのだ


その後、ヴァレンタインと合流したクリスは使い魔を放ち、エリザベスに連絡をした


エリザベスはすぐに駆け付け、屋根から落ちて気を失っている男とヴァレンタインが捕まえた男を、それぞれ別の亜空間に閉じ込めたのだ


そして亜空間での尋問が始まりった

答えなかった男はヴァレンタインのエサになり…

そうになり、慌てて白状した


「き、貴族だ!

大金を持って来て魔法使いの小娘を殺せって…

前金を渡されて、成功したら同じだけの金額を払うって言われたんだ!」

「貴族とは誰?」

「しっ知らねぇ!」


男は魔獣のヴァレンタインに前足で押さえつけられている

必死にその足から逃れようとするが、ヴァレンタインの足は全く動かない


「どんな人間だったの?」

「…」


エリザベスはやれやれといった態度だ

「食べていいわよ」


そう言われたヴァレンタインは大口を開けた


男は自分をまる飲み出来るくらいの口と、その口に生えている鋭い牙を見て更に怯えた


「かっ変わったヤツだった!

水色の髪と目をしてやがった!」


エリザベスは驚いた

ジュリアが亜空間から出した男ではないか?


ヴァレンタインが口を閉じると

男はほっとした

だが次の瞬間、ヴァレンタインは再び口を開けた

「ぎゃあぁぁぁ!」


ベロン!とヴァレンタインにひと舐めされた男は絶叫と共に気を失った


「…軽く傷を治してやったのに」

ヴァレンタインはショックを受けているようだった


  ♪♫♬  ♬♫♪


応接室で事の顛末を聞いたクリスとリチャードは不思議になった


「あの女なら、人間なんか雇う必要がないだろ?」

リチャードが意見を述べた

「ですよね

自身があれだけの力を持っているんですから」

クリスも同意した


「どういうつもりでクリスを狙ったのかしら?

人間にクリスを殺させては食べる事が出来ないわ」

エリザベスは顎に手を当てて考えた


「クリスは俺のだぞ!

誰にも食わせないからな」

ヴァレンタインだけ、何やら観点が違う


「ルーベンを使って探らせたいけど、今調査に行ってるから」


エリザベスはどうしたものかと考えた


ジュリアが人間を使ってクリスを襲わせる理由が全くわからない


クリスを狙ったのはヴァレンタインの大切なクリス(エサ)にちょっかいを出して、ヴァレンタインの気を引く為だろう


だがその手段が理解出来なかった


「とにかくあの女はヴァルに興味があるわ

ヴァルの周りにいる者を狙っているのは確かね」

「じゃあベスも?」


クリスの問いに、エリザベスはニッコリ微笑んだ

「そうでしょうね」


だがその笑みからは余裕が伺える


確かにエリザベスは最上位の魔獣だ

ヴァレンタインが力任せの攻撃が得意なら、エリザベスは魔力を使った技での攻撃が得意だった


そして何よりヴァレンタインと違い、冷静な判断力と観察力を持っていた


だがジュリアもまた怨念といった特殊な輩だ

何より消し去る方法がわからないのだ


「ベスが強いのはわかってるけど、気を付けてね?」

クリスが心配そうに言うと、エリザベスは微笑んだ


「ふふ、心配してくれるの?

ありがとう」


そんな2人のやり取りを見ていたヴァレンタインは

「クリス、俺の心配は?」

と聞いてきた


「えっ!ヴァルの?」


全く心配はしていない

だってジュリアはヴァレンタインが欲しくてクリスやエリザベスを狙っているんだから


「ヴァル、貴方は大丈夫よ」

エリザベスは米噛みに指を当てながら、やれやれといった感じになってしまった


  ♪♫♬  ♬♫♪


翌日、クリスはヒラヌルに青いバラを献上する為に登城した


案内をする女官に付いて歩くクリスの横にはヴァレンタインがいる


「ヒラヌル王女はヴァルに興味を持たれてるんだから、わざわざヴァルが来なくてもいいのに」

クリスは横を歩くヴァレンタインを見上げた


「城にはジュリア(あの女)がいるからな

クリスを一人で行かせる訳にはいかない」


まぁ、確かにそうだ

クリス一人ではジュリアに襲われたら、太刀打ち出来ないだろう


そう考えているうちに、クリス達は温室へ案内された

温室は広く、まるで植物園のようだ


その広い温室の中央は広場のようになっていて噴水まである


噴水の側には小さなテーブルがあり、ヒラヌルはそこでお茶を飲みながらお菓子を食べていた


クリス達が来た事に気付いていないヒラヌルは侍女に声を掛けられ、ようやくクリスの方に顔を向けた


最初は怪訝な顔だったのに、突然ぱあっと明るくなった


持っていたカップをガチャンと置くと、勢いよく椅子から立上がり

「ヴァレンタインさま!」

と叫んだ


思った通りの反応だ

クリスは顔は笑顔だが、心の中ではため息を漏らしていた





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