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“ギッチョ”って言うと? 目の前に居る人とハグしないと死刑!

作者: 七瀬








誰が決めたのか? “ギッチョ”って声が何処からか聞こえてくると?

目の前に居る人とハグしないと死刑になるという法律ができたのだ。

この法律を決めたのは、“気まぐれ王子。”

我が国では、王様はいない!

1か月前に病気で亡くなった。

その後を継いだのが、気まぐれ王子だった。

ただのボンボンの王子は、頭の悪い出来損ないの息子。

まさか!? 誰が王様が亡くなると思っていただろう。

突然! 王様が亡くなって、この国はおかしくなりつつあった。

そもそも、王様の器ではない王子が王様になれるはずがない!

だが、王様の後継者は“この王子だけ!”

王妃様は、王様が亡くなって城から一歩も出てこなくなった。

相当、落ち込んでいるのだろう。

一人息子の王子が、王様になるしかなかった。

そして、とんでもない法律が新しい王様から次々と告げられる。




『今日から、ボクちゃんが王様だよ!』

【あははーあ!】

『法律もボクちゃんが、ジャンジャン変えていくからね。』

【・・・・・・】

『・・・先ずは? そうそう、“ギッチョ”って声が聞こえたら?

目の前に居る人とハグしないと死刑にする!』

【えぇ!? そんな、】

『ボクちゃんが作った法律に不満な人がいるの?』

【・・・い、いえいえ、そんな事はございません!】

『じゃあー決まりね!』

【でも王様? 誰がその、“ギッチョ”という言葉を言うのですか?】

『勿論! ボクちゃんだよ、ランダムに言うからちゃんとやらないと

死刑だからね!』

【目の前に相手が居なくてでもですか?】

『・・・うーん? それは酷だよね! そうだ! 動物ならいいよ!

それは許す!』

【ありがたき幸せ!】

『じゃあ、明日からこの法律は有効だからこの国の者すべてに伝えておいて。』

【・・・あぁ、ハイ!】






こんな冗談のような法律が本当になった。

そもそも、“このおバカな王様は“ギッチョ”の意味も知らない”

【ギッチョ】とは? 汚いモノを指して使う言葉だ!

よく僕も、子供の時にギッチョと言って使った言葉。

友達がう〇こを踏んで、ギッチョとか言っていたな~

それが? 何故、こんな法律にギッチョという言葉が使われるのか?

僕には、アホの子の言う事はよく分からん!

例え? “それが我が国の王様であってもだ!”








 *







まさかだけど!? 次から次へと“ギッチョ”と言われて

目の前に居る人とハグ出来ない人達が続出していった。

次から次へと城の中にある牢屋に入れられていく。

相手が、女子供であっても王様は容赦しなかった。

1週間後には、まとめて“死刑”にされていく人々。

彼らには家族がいるし、悲しむ人達がいようが王様は楽しそうに

ゲームを楽しんでいるようだった。

このゲームは、いつ終わるのだろう、、、?

毎日、怯えながら過ごす日々。

これは! 僕だけじゃない、僕の大事な家族や親せき、友達、彼女

まで皆が犠牲になるゲームだ!

我々市民は、皆で立ちあ上り王妃に抗議する事に決めた!




『王妃様! 王妃様! 王様が亡くなって辛いのはよく分かります。

でも? 新しい王様が、困った法律を作って皆、困っているのです。

その法律を破った者は、“死刑”になります。どうか、王様を止めて

ください!』

『・・・な、なんて事を!? 分かりました、私が止めます。』

『ありがとうございます。』


















・・・何とか、王妃様のおかげでこの法律はなくなった。

でも? 多くの者達がこの法律で亡くなったのです。

僕の母親と6歳の息子も牢屋の中に入っていました。

あともう少し遅ければ、死刑で亡くなっていたかもしれません。





それに、“新しい王様”はそのまま王様です。

次、どんな法律が作られるのか? 

心配で、夜も眠れなくなったのです。

この王様が、王様の座から降りない限りこの国は平和になる事は

ないだろう。



【どうか! 病気で新しい王様が亡くなりますように、、、!】



最後までお読みいただきありがとうございます。

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