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闇ギルド 前編

 赤毛の女性ジルに道を案内されながら俺はここの街の名称を知ることができた。

 ここはイスア国の『ダーヘン』という町でこの世界では一番の生産大国とも言われている国の首都らしい。


 このイスア国では魔法文明がとくに発達している国であるのが成功を収めている。


 食べ物や武器の生産を効率的に魔法で行ってるのだ。町の建築物もすべてが魔法で組み立てられたものである。

 特にファンタジー世界でいるような冒険者ともいわれる存在がこの国に非常に多く生活居住をおいているので彼らが持ってきた支援物資もあり、たくさんの一般市民が助かっているという話。

 物資も魔法士が空輸、つまりは空を飛んで各地から運んでくるためにビルのように仕立てる必要性があった。

 地上では戦時中であるためにどこも危険だと考えたとある魔法士がそもそもこの町を建築したようである。

 結果として魔法士の生活軸に合わせた建造物が増えていったためにこの町は高層ビル街になっている。


 他の町ではこのような場所は存在しないらしい。

 特にここは優れた兵士も魔法士もいるので空での生活も困ることなく平然と受け入れてることだと話をしてくれた。

 だけど、それだけ裕福なことなのに、なぜだかここにいる民はみんな目が死んでいるのだろうか。

 その一つの疑問点だけが残る。

 高層ビル街である理由は分かったけれども、

 目の前のジルって人くらいだろうか生命力を感じる目をしているのはというならば。


「ここだよ」


 宙に浮かぶでもなくただ歩道をまっすぐ歩いただけの先についた場所。

 高層ビル街の最下層だから暗く見えるだけなのだろうが、そこの正面扉がやけに陰鬱に見える。

 黒に色塗られた鉄製の扉が軋みを上げて開いた。

 中には無愛想な顔をした人たちばかりがあらゆるターンテーブルを囲って畏怖堂々と座ってこちらを見ている。

 ファンタジー世界ではド定番の西部劇上のような酒場を思わせる雰囲気。

 案内されてみた先に本当に雪菜さんがいるのか疑わしくなってくるような店の中だけどジルさんには失礼であるから疑いの言葉を口にするのは避けた。

 この世界のギルドってこんな感じなのかな?


「えっと、雪菜さんは一体どこかな?」


 困惑しながら聞いたときに後ろから力強い打撃を受けた。

 一瞬にして俺の意識は混濁する。

 床に倒れて顔をゆっくりとあげたが近くにいた無精ひげの男に顔を床に押さえつけられた。


「なにを……」

「すこし眠ってもらうよ、異世界の勇者様」


 ジルの嘲笑う声だけが耳に残って再度の鈍痛が頭に響くとそのまま意識を失った。


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