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序章-採用試験-②

戦闘シーン むずかちぃ

 大部屋に戻ると採用試験が始まった。試験官の説明が始まると場に緊張感が走る。


「これより採用試験はじめる。試験内容は体力テストだ。早速、移動してもらう。」


 応募者たちは受付番号順に5つのグループに分けられた。鹿医はちょうど別グループなったようだ。いるとうるさいやつだが、いないと少し寂しい気がする。本当に少しだけだが......


 それぞれ別の試験会場に移動した。中には2人の試験官がいる。こいつらが体力テストの合否を決定するらしいが、1人は、せっかちなのかイライラしているし、もう1人は逆にヘラヘラしている。どうやらこの就職先は勤務態度の悪いやつが多いらしい。転職サイトなら評価☆1もつかなさそうだ。


「さーて試験を始めるぜぇ。テキトーに呼ばれたやつから前に出ろ。俺様に攻撃してこい。ビビッときたら合格にしてやる。さあ、試験開始だ。」


 合格ラインがザックリしすぎやしないか?最悪コイツの好みで決まる気がする。1人目は華奢でおとなしそうな女だ。顔立ちもよく清楚な感じで兵士って感じがしない。酷く緊張しているようで、おそらく鹿医のように事情があってきているのだろう。


「お お願いします。」


 バスッ


 積極的にパンチを打ちにいくが、その拳は躊躇していて弱々しい。これは流石に受からな......


「君、合格ね。オメデトー じゃあ次行ってみようか!」

 

 いいのかそれで。お前がビビッときたのは見た目だろ!っとツッコミたいが我慢する。他の応募者も文句ありげな顔をしている。誰も声には出さないが。


「なんだ。あんなので合格ならラクショーじゃねーか!次は俺が行くぜ。」


 いや......違うと思う。あいつ大丈夫か?


「俺の能力は帯電だぜ!名付けてサンダーパンチだ!」


 ズガン!!


「ウゲェ......」


 快音が響き、男は倒れる。そして試験会場は戦慄した。試験官はヘラヘラした顔で嘲笑った。倒れたのは応募者の方だった。


「俺が手を出さないなんて誰が言った?ほら。立ちなよ、まだ試験は終わりじゃ無いぜ。」

「やっと始まったか。俺にも殴らせろ。」


 イライラしている様子の試験官も加わり、彼は2人がかりでたこ殴りされた挙げ句、不合格を言い渡された。試験官どもは

 まだフェマーにフラれたこと根に持ってんのか?張り切りすぎだぜ(笑)などと雑談に花を咲かせている。死なないとはいえ痛覚はあるし、傷が癒えるのは時間がかかる。これ以上、こいつらのストレス発散にけが人を出すわけにはいかない。試験ついでにお灸を据えてやる。


「次は、そこのお前だ。」


 どうやら立候補する手間が省けたらしい。俺は試験官の前に出て身構える。


「なんだ?腰が引けているし、震えているぞ?そんな様子で兵士になるつもりか?覚悟足りてないな!」


 試験官の一人が殴りかかってくる。俺は体制を整え、攻撃をかわしカウンターをお見舞いした。


 バキッ


 どうやら反撃は想定外らしく試験官は一撃で伸びてしまった。白目をむいて無様なものだ。周りの応募者たちは、とんでもないことをしたのではないかと不安そうにこちらを見ている。だがもう少し暴れさせてもらう。正直、俺はこいつらのなめきった態度に腹が立っていた。

 それにもう1人にもきっちりお返しをしてやらないとな。

 だが、試験官に向かってかけだした瞬間、その試験官は俺を言葉で制止しようとした。


「試験は終わりだ。そしてお前は不合格だ。この場から消えろ!」

 

 どうやら焦ってどこかに連絡しているようだ。だが地球人に下に見られるにが許せないのか、高圧的な態度は崩したくないらしい。だからといって俺は受かるまでここから動く気はないが。

 

「こんな有望株を捨てるつもりですか?理由を教えていただかないと納得できません。あなたとも組み手をさせていただきたい。大丈夫です。意識が飛ばない程度にするんで。」


「お前の能力は身体能力強化だろう。身体強化は兵士として将来性がない。合格者は初めからほぼ決まっている。この場から消えないと地獄を見ることになるぞ!」


 脅しまったくは怖くないが、コイツの言っていることは正しい。確かに身体能力強化は将来性がない。訓練した人間同士の戦いでは、身体能力強化はおまけ程度にしかならないからだ。それなら火を操ったり、武器を錬成できる能力の方が強い。


「さあ、タイムオーバーだ。ご退場願うぜ!ドーム中尉がご到着だ。」

 

 どうやら連絡していた人が増援を寄越したらしい。明らかに2人の試験官と雰囲気が違う。

 

「消えてもらうぞ」


 それだけ言うと2mは超える巨体をあり得ない早さで動かし間合いに入ってきた。ドームという男はここにいる誰よりも兵士らしかった。応戦するがスピード・パワーともに、やつの方が上だ。鍛錬した時間が違うのだろう。俺も師匠に6年間近く稽古をつけてもらったが、やつが自分より格上の存在であることは認めなければならない。だが、ここで負けるわけにはいかない。


「能力発動 ブースト」


 身体強化によって俺のスピード・パワーはギリギリでドームを上回った。


 ズガン!!

 と俺の蹴りがボディーに入る。俺の体力がなくなる前に決める。このまま押し切るしかない。俺は攻撃に専念することにした。


「青いな。焦りからはいい結果は生まれない。」


 だが一瞬の隙を突かれ体制を崩されてしまった。


「しまった!コイツの能力か!」


 退避しようとした俺の後ろには石の壁ができていた。ドームの繰り出す拳は俺ごと石の壁を砕いた。


「ぐ...が......」


 とっさに放ったカウンターも意味をなさなかった。自分へのダメージが大きすぎる。


「ククク。そのガッツは認めてやる。」

「まだ......俺は。  ゲホッ  まだやれるぜ。」


 正直、強がりだった。だがあきらめる訳にはいかない。


「爪乃谷だったか?俺の権限で合格にしてやるよ。確かにお前を捨てるのは惜しい。」

 

 い  意識が...... 体がダメージを修復するために金の林檎を使いすぎている。

 金の林檎は人間と共生している。人体の皮膚や臓器、血管や流れる血までを記憶し、損傷した場所を金の林檎が人工細胞のように成り代わり修復するようになっている。金の林檎は人間の寝ているときに増殖する。多くの金の林檎を回復に当てるとスリープモードのように意識を遮断し、必要分の増殖をするようになっている。


「は?何いってんすか。ドームさん。身体能力強化なんて取るだけ無駄でしょう?」

「確かに身体能力強化は将来性がない。だが例外はある。爪乃谷は強い。もう少し様子を見てみるのも悪くない。」

 

 なんとか合格できそうだ。よかっ.....


 俺は意識を完全に金の林檎へ譲渡した。





「爪乃谷。一般的に身体能力強化は外れだぞ。ついてないなー。だがなこの広い宇宙には、無能力で英雄と呼ばれるまでに駆け上がったやつもいる。それに実はただの身体能力強化じゃなかったって例外もある。きっとお前は例外だぜ?」


「まじすか?ラクネさん。俺の真の能力はなんですか!?」


「さぁな。そんな予感がするだけさ。でもお前はこのラクネ・ガイアの弟子だ。お前はきっと強くなる。いいか。いくら人類が不老不死になろうと世界から悲しみや絶望は消えはしない。お前は強くなってこの星を守れ。”死”(おわり)の無い悲しみは、痛みは絶望そのものだ。私のように生き永らえる犠牲の上に立つことは辛く苦しい。死ぬ気で生きろ。結局それしか方法は無い。」




 (昔の記憶か...... どうやら夢を見ていたらしい)

目が覚めると、俺はベッドの上で、隣には試験で最初に受かった女がいた。

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