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ジヲマを包む黒い闇
核心を見つけられずにドロドロとしたヌルッとした目玉の中を泳ぎ続けるジヲマは、大きな疲労にも襲われていた。それでも足先のシュシュの重みと、ヨジマノナミダの輝きが、ジヲマを朦朧とはさせなかった。
しかし、ジヲマはついに背後からすっぽりと包み込まれた。ジヲマを包み込んだ黒い闇は超高速で直進した。なんと、それはアランだった。巨大化したアランはジヲマ抱えて、とてつもない速さで直進した。ジヲマも相当な速さで泳ぎ進んではいたのだが、アランのスピードは比較にはならない超高速で、キーンという音のみが聞こえた。




