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核心へと進む中で
ジヲマは泳ぎ続けた。
ジヲマが泳いでいる最中も、目玉はその中で飛沫を飛ばし、変形してジヲマに襲い掛かって来た。足を取られそうになり、ジヲマは一時たりとも気を抜くことはできなかった。
壮大な疲労感に襲われながらも、脅威の塊の中枢を探し求めていた。
突然、イアの声が聞こえた。
「こっちじゃないよ、ジヲマ。あっちへ行こうよ。」
ジヲマは少し躊躇したが、シュシュの重みを左足の先に感じ、イアには返事もしないでおいた。
もう少し泳ぎ進むと、その先にはファルケのステッキを持ったテトがいた。
「速くしろ、こっちだ。のろまめ。」
ジヲマは方向を変え、テトの呼ぶ方へは行かないようにした。
ビブとべべが縦横無尽に駆け巡っていた。もちろん楽しそうな奇声をあげながら。




