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さらに高みへ

柄の部分にシュシュとジヲマを乗せた真鍮の箒は、実に軽快に空へと吸い込まれていった。ジヲマはただ立っているようでありながら、飛行を操作し、また四方に注意を巡らしていた。

途中からアランが加わった。

「いよいよだな。」

「うん。」

ジヲマの声はすっかりと低くなり、幼さの欠片も見られなくなっていた。

いつ頃からか、銀色が混じり出したジヲマの髪は肩に届く長さになっていた。

いつもと同じ黒のつなぎ一枚に身を包み、イアにもらった手袋をしていた細身の青年は、さらに高みへと飛行を続けた。


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