43/118
脅威の塊
ロロの背中は誰か、否、なにかに当たった。けれど振り向くのを躊躇した。
ヤヤとネノはその場で固まった。
ロロは冷たい空気を感じた。アランが上空を横切った。ロロはアランを目で追うようにして振り返った。
そこには闇がいた。
大きな大きなどす黒い雲のような塊、目と思われる緑の光が放たれる穴が三つは見えた。
「グルルルル。」
低い、唸るような声が微かに聞こえた。
ロロは脅威を感じた。逃げようとか、怖いとか、そんな感情に到達することはなく、ただそこに立ち尽くした。