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訪問者

新月の夜、窓辺に女性が立っていた。まだ17歳くらいだろうか、膝丈の黒いワンピースにとんがり帽を被って、竹箒を手にしていた。なんだか不機嫌そうな顔をしていた。

「入って、ネノ。」

ロロが声をかけると窓枠から音も立てずに飛び降りた。

シュシュはネノが気に入らない様子で、ロロの足元から離れずにいた。

ネノはロロの首にぶら下がっているルビーに気づいた。

「ヨジマったら…。」

ロロは作ったばかりのレモングラスのハーブティーを差し出した。

ネノは帽子を脱いでテーブルに着いた。耐熱グラスに注がれた温かいハーブティーを一口飲み、二口、三口と続けた。

「ご馳走様。なんだか気分が落ち着いたわ。」

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