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晩御飯
ロロはシュシュに導かれ、きれいに片付いた台所に到着した。シュシュは流し台へと一っ跳びし、水道の上の棚を見上げた。
「取って。」
ロロはスツールに上って、観音開きの戸を開き、シュシュのミルク皿と思われるお皿と、スープ皿を一枚手にした。お皿を落とさないようにスツールから飛び降りた。
ミルク皿を床に置くと、シュシュはそのお皿の前に二本の後ろ脚で立ち、コマのように自らの身を360度見渡すように一回りした。シュシュが回転を終えたとき、お皿はミルクで満たされていた。
ロロはお皿を胸に抱えたまま、スツールをテーブルの前に移動させ、よじ登った。テーブルの上にスープ皿を置き、自らはスツールの上に立ち、360度見渡すようにその身を一回転させた。真正面に向き直ったとき、スープ皿にはチキンローストにポテト、人参、椎茸の温野菜が添えられ、丸いパンが2つ盛られていた。ロロはスツールの上に座り直した。温かそうな湯気は、美味しさを漂わせていた。いつのまにかフォークやナイフ、お水の入ったグラスまで置かれていた。
ロロとシュシュ、初めて共にした晩餐だった。