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ルビーの首飾り
動かなくなったヨジマの寝台を、右手から足元、そして左手へとロロは歩いた。歩くに連れて、シュシュとロロの背が少しずつ伸びていた。
ヨジマの右の耳元には深紅に輝く粒が置かれていた。紛れもなくヨジマが流した涙の粒だ。掴むとそれは熱かったが、ロロの手の中で少しずつ冷めて行った。熱が下がる頃、ロロの目は鎖を見つけていて、左手でそれを結び付けようとした。吸い込まれるように鎖が石に通り、鎖の方からロロの首にぶら下がった。
ロロの目つきは変わっていた。その身体はエネルギーに満ちているようだった。