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62話目

 ……目が覚めた。

 頭痛がする。なんとか立ち上がって、壁に凭れ掛かる。夢でのことが、何度も頭の中でリピートする。キス、キス。二人はキスをしていた! つまりまあ、そういう関係だったのだ!

 ……兄妹なのに。

 いや、まあ、偏見はない、つもりだ。多分。でも、やっぱりなんていうか……こう、納得がいかない。おかしい、と思う気持ちがどうしてもある。そして……キモチワルイ、とも。ああ、こういうのを偏見というのだろう。俺、やっぱり嫌な奴だ。

 夢の中ほど、動揺をしっかり隠すことができない。やっぱり夢の中の俺は、どこか感覚が麻痺しているように思う。意識ははっきりしているのに、なんだかぼんやりしているのだ、全体的に。レム睡眠だとかノンレム睡眠だとか、そういうのが関係しているのだろうか。よくわからない。

 ……にしても。あの二人がそういう、関係だったのなら、恵登があそこまで裕美を心配する理由も分かるだろう。普通に好きだからだ。……くっさい台詞だと、笑った。

 にしても、兄妹同士、か……。実際そんなこと、あるんだな。血の繋がった兄妹が、お互いを思うなんて、そんなことが。

 ふと考える。恵登と裕美が恋人である、と。その事実によって、どんなことが起きたんだろう。そのことが関係して、今恵登と裕美は家が別なのか。

 やっぱ親はショックだったろうな。だから、……勘当した、とか?

 あり得ない話じゃないだろう。でも、だとしたら……かわいそうという気持ちが心に浮かぶ。だって、好きあってただけなのに。

 ……あ、でも。やっぱりそれはないか。

 だって、普通そんな関係、隠しておくだろう。兄妹で恋人とか、そんな関係。だったら、それを親が知る訳ないだろう。そもそも、親は知ってるのか?

 誰かが、告げ口した、とか?

 嫌な想像が、頭を過る。……まさか、な。

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