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112話目

『彼女か? ……ここは○○だから、二時間くらいで行けるだろ。俺がちょっと持ってる貯金で新幹線のチケットは買える。ちょっとと言わず色々話して来いよ。

 で、いつ行くんだ?』


「はあ…………」


 日記に返事が返ってきたことがうれしくて、安堵の溜息をつく。よかった。今回も否定されなかったし、なんか、優しい。だが一つだけ訂正したいことがある。


『彼女じゃ、ない!!! そこは強調しておく。絶対に! 彼女じゃ! ない!』


「俺はロリコンじゃないからな……!」


 女の子のことは確かにいい子だとは思うし、好きだけどそれはあくまで友達……というか、親みたいな感情だ。絶対に恋愛感情ではない。というか恋愛感情だったら俺が困る。

 にしても、いつにしようか。

 ペンを弄びつつ、カレンダーを見る。泊まるところはないから、日帰りなのだろうか。だとしたら、女の子がいる日付を確実に当てないと……って、そんなの無理だ。お盆、としか約束してないし。あと、家族には……若杉由布の母親にはどう説明しよう。そんな何泊も泊まるなんて、きっと心配するよな。理由だって、うまく説明できる気がしない。とりあえず若杉由宇に相談しておこうと考え、俺は日記に書き始めた。


『日付は、お盆の間がいいんだけど……。あと、泊まるのってあり? それから、母親とか、家族にはなんて説明すれば……』


「これでいい、かな」


 紙面とにらめっこしながら書き上げる。本当に、自分の意思を伝えるのは苦手だ。絵ならまだましなんだけど。

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