う~ん...けどもうちょっと良い返答があったきがする。
宰相のような男の髪色は銀色で王様と似たような群青色の目をしていた、無論王様も、この男も顔にはしわがある。詳しく見てないから分からないが手にも少しはしわがあるのではないのだろうか?
今さっき回りを見たときに気づいたのだが黒色の髪の人は誰一人としていなく、日本人や韓国、中国人のような顔立ち人はいなかった。ここが別の場所なのだから当然といえば当然なのだが、日本から遠いところにいることを強く実感する。
さて、話を戻すが宰相のような男も王様もアジア人とは顔立ちが異なるため、具体的な年齢が推測できない、これはかなり致命的である。年齢からある程度推測できることがあるのだが、それが一切できないとなると.....頭痛が痛い(笑)、顔のしわやこの雰囲気や顔立ちからある程度予想するに、5~60代くらいの年齢なんだろう。.....となると王様の後ろに金髪青目の僕より少し幼く見える女性が立っているのだが、...あれくらいの年でヤッてたのか....あの王様は。
「急に見知らぬ場所にいて、混乱しているだろうが話を聞いてもらいたい」
考え事をしているうちに宰相のような人は数歩前に出て話し始めた。....聞いてほしいことって何なんだろう.....嫌な予感がする。
「ここはサンティメ大陸のシスケヴィア王国と言う。そして他にも5つ大陸発見されており、その内人類が開墾出来てるのは3大陸ほどである。しかし魔王が現れてからというもの、一つの大陸が侵略され現在人類が住んでいるのは2大陸となっている。」
え...魔王?ん.....魔王ってあの.....?
「勇者殿には魔王に侵略された大陸を取り戻してほしい、そして魔王を倒して人類の平穏な日々を取り戻してはくれないだろうか?」
さて、魔王とか勇者とかよくわからないが、今僕にとんでもないような大きなお願いをしていることは分かったがどうしようか?正直断りたいが断れるような雰囲気ではない。周りの人達が期待するようなまなざしで見ている。そして僕のことを勇者と呼んでいたがあのRPGの勇者だろうか?....いや、考えても仕方がない。普通なら保留にするだろうが考えろ.........保留にするよりお願いを承認するほうが印象は良いだろう。....でも今さっき一般人のような演技をしてたし....後情報も足りないし...よし、決めた。
「えぇと....よくわかりませんが人類がピンチってことですよね....?それだったら助けになりたいです。そのためにこの世界についてもう少し詳しい情報が欲しいので誰か教えてくれる人とお話がしたいです。」
どうだ、この返答。多分だけど僕に魔王討伐をする能力があるならば魔王討伐をすることになるだろう。それはよっぽどのことが無い限り覆らないと思う。だから「了解です」というのが最も好感度が高い返答なのだろうが、今さっきおびえたり驚いてたりする態度をとっていたから。そんな風に即決したら今さっきの態度は何だったのだろうと疑問に思うかもしれない。もちろん思わないかもしれないし、些細な事かもしれない、だけど塵も積もれば山となるというし。こういう演技の積み重ねがいざというときに役に立つと思うし、ある程度優柔不断な雰囲気の返答をした。
しかしただで転ばないのが僕だ、優柔不断な雰囲気の返答をしつつ頼み事を承認しているのである。これによってキャラクターを壊さずに好感度も稼げただろう....稼げてないかもだけど。後それだけではなくこの世界に関する情報が足りないから入手したかったのだが、自然な感じで情報を入手したいという要求ができた。うん。即興で考えたにしては我ながら良い返答である。