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不信勇者の異世界攻略記  作者: ほーん
1/3

召喚からの大失敗☆

 本当ならもっと適任の人が居ると思う。僕は性格があまり良くないし、もし魔物に襲われてる人がいたら、平然と襲われてる人を見捨てて逃げることができると思う。勇者になるべきなのはもっと良い性格の持ち主であるべきではないのかだろうか?あぁ、さっさと勇者辞めたい...




 始まりは唐突にだった

受験、就職、結婚、のような人生を大きく変えることには常に猶予があると思っていた。いや、日本に居る限りその考えは間違ってはいないだろう、今になって日本では常に猶予があったことをありがたく思う。


 いつも通り黒板を見て、ノートに書いて、教科書を見て、問題を解いて、手を挙げて、となんてことはない、つまらない作業を繰り返す。この作業はもう何年も続けてきたためもう辞めたいのだが、わざわざ頑張って勉強し入った高偏差値の学校なのだからと、将来入りたい大学、なりたい職業があるのだからと自分を奮い立たせて授業に取り組む。だけど今日はいつも通りにはいかなかった。


 目の下が眩しい、何か足元に光るものがあるのだろうか?それと後ろの席の人が騒がしい、気になって足元を見てみると魔方陣があった。魔方陣の直径80cmくらいで青白い光を放ち、よくわからない文字が書いてあった。それを見て僕は何故急にこの魔方陣が出てきたのか不思議に思った、その上魔方陣が何故か回ってるし...いや、こんなふうに考えている暇はない!そう思い、僕は魔方陣から逃げるように走り出した。


バッグ等を持たずにスマホしか持っていない状態で教室を出て全速力で廊下を走り学校を出ようとする、階段は二段飛ばしで全力で降りる。先生方にすれ違ったら面倒だなと思っていたが運よく先生方にすれ違わずに下駄箱まで辿り着けた。下駄箱で急いで靴を履こうとし、足元を見ると魔方陣が追って来ていた。

本当にどういうことなんだ?と思ったがそんなことを考えている余裕はないと思い、脱いだすりっぱはそのままにして全力で外へ駆け出して行った。靴は焦って履くのに手間取るかと思っていたがそんなことは無かったのはせめてもの救いだろう。


 学校から少し離れた所にたどり着き、ふと気になって足元をみるとあの忌ま忌ましい魔方陣があった、その上前見たときより光が強くなっている。うん、多分逃げ切ることはできないだろう、とりあえず親に連絡しようと思い、魔方陣の写真を撮る、そしてLIMEで今の状況を親に伝える。ふと充電を見てみると98%であった、普段ならたくさんあるな、と安心できるのに今ではそんなふうに全く安心できずに不安でいっぱいである。本当に自分に非現実的なことが起こってるのだと思い、やるせない気持ちになった。あぁ、本当にこの魔方陣は何なのだろうか?不安で仕方がない、これが「異世界転移」とかならまだ希望があるが、爆発とかしたらどうしようと思い、不安になるだけであった。


 何故か魔方陣が放つ光が急にもっと強くなり、回転も激しくなる。多分この魔方陣が発動するのだろう。僕はこの魔方陣に対して憎さを感じたから、全力で中指をあげた。他の人が見たら魔方陣の上で中指をたてるとんでもない変質者に見えてしまうと思ったが、そんなことを考えても仕方がないと思い、中指をあげ続ける。


 魔方陣が強烈な光を放ち体が光に包まれる。どうしようもないほど目が眩しくなってしまい目を閉じる、魔方陣が放つ光は特に温度を感じさせないものでより不気味さを感じさせる。精一杯の抵抗として中指は上げつづける。


体を包む眩しい光がなくなり、目を開けるとどこかの城の謁見の間のような所にいた、まさに王様のような人や、貴族等がいた.....ん....?待てよ....!自分まだ中指上げたままではないか!!

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