ほわほわな日常
歩けるようになってからの私のお転婆っぷりはもうすごかった。
どのくらいすごいかって?
それはこーーーーーーーーーーーーーーーーーーのくらい。
そもそも多方面への憧れがやまない私は多才な人間になろうとしていた。
かっこよくて強い女性騎士も憧れるし、
知的な薬師も憧れるし、
賢者のような大魔法使いも憧れる。
あと冒険者も!
それから社交界でうまく立ち回れるお嬢様も憧れる。
憧れへの欲求が正直すぎる私は全部網羅しようとした。
剣も握るけど、薬学も勉強するし、マナーも知りたいし、魔法も学びたがった。
この中で私に許されたのは小さいおもちゃの剣とマナー講義だけだった。
そりゃあそうだ。だって私はまだ2歳。
ちょうちょを追い駆け回ってるような年齢よね!
1番興味のある魔法は、魔法学校に入学するまで使っちゃいけないそうだ。
魔法使いの素質がある子は生まれた時から魔封じをつけて、魔法学校入学まで過ごす。
私のこの両耳についてるアメジストのピアスがそうだ。
これは兄弟みんなお揃いなんだそう。
(これは両親のこだわり。結構お揃いのお家が多いみたいだね。)
そんなこんなで魔法を使うのはとりあえず諦めた。
でも魔法の理論は学んでもいいよね♪
って思ってるから、そのうち本を引っ張り出してきて読む予定。
3歳くらいまではお転婆を封印しようかなって思う。
今は何より、家族に甘えられることが幸せでしょうがない。
前世、両親は仲が悪く、家族内もギクシャクしていた。
でも今世の両親は超ラブラブ。
子供たちの前でもチュッチュするしね!
うん。仲が良くて何より!
のほほーーんなお母様と、しっかり者のお父様。
お似合いの夫婦ね〜!
それにお兄様たちもデロデロに甘やかしてくれる。
お兄様そんなにずっと抱っこしてると私歩かない子になっちゃうよ!
ちゅっ。
カイルお兄様もジェイクお兄様もよくおでこにキスしてくれるのよね。
ふふふ〜〜ん♪
愛されてるなあ。嬉しい。
ちゅっ。
お返しよ。お兄様たちに。
ほっぺにちゅっとしてあげた。
カイルお兄様なんてお顔が真っ赤!
可愛いなあ。
そんなこんなで家族に甘やかされる嬉しいに浸っていた。