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 硬いパン、具なし脂っこいスープ、終わり。


 トレイに乗った本日の夕食のメニューだ。


「あー、病人食だから、お肉ないの。我慢してね〜。」


 引きつり気味に言い訳してくれたリムニィ先生もちょっと気まずくなるような食事内容のようだ。


 ここはもう、味に期待しない、お腹に溜まれば一緒と諦める。


 と思ってちぎったパンを噛み締めつつ、チョロリと掬ったスープを一口流し込み。


 リバースしなかった事を褒めて欲しい。


 こってりなのに決め手の味がない。


 パンは噛めば噛むほど味が出る、ということもなく、パサついて食べづらい。


 味覚は、ダメ男さんのを引き継いでないのか、全く許容出来る気がしない。


 食事が不味いなんて、美食文化で過ごして来た過去を思うと耐えられないかもしれない。


 とは言っても、食べなければダメ男さんの身体を維持出来ないし、兵士のお仕事も出来ない。


 そもそも筋肉質とは程遠い軟弱な痩せ型体型のダメ男さんは、真面目にお仕事するならもうちょっと良い筋肉を付けた方が良い。


 とにかくこれじゃ、走り込みもそうだけど、剣を持つのも重くて辛い。


 良質タンパクでプロテインで、筋トレしかないでしょう。


 じゃないと、お仕事中にうっかり死んじゃいそうだ。


 何がダメでも逃げ足だけは鍛えたいと思います。


 仕方がないので不味いパンを不味いスープに浸して流し込むことに。


 動けないよりマシです。


 お百姓さんの作ってくれた作物の恵みに感謝です。


 呪文のように脳内で唱えながら、夕食終了しました。


 もしも、次目を覚ましてもまだダメ男さんだったら、食事改革が最優先事項だ。


 美味しい食事は、モチベーション維持に不可欠な絶対的要素です。


 胃もたれしてるのに空腹感が拭われてない、微妙なお腹を抱えて、ベッドで目を瞑ることにしました。

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