5 街に行く
異世界転生TSファンタジーものです。色々嗜好をぶっこんだ作品になっているので自我が荒ぶる感じでお送りしております。また、めちゃくそチート設定でお送りしておりますので苦手な方は他の小説を読まれたほうが幸せになれると思います。
文章力が無さ過ぎて色々やばい気がしたので文章力つけるために書いてる感じです。
このような小説ですので稚拙な表現等々、目をつぶっていただけると幸いです。
今は森の中から街まで移動する最中でまだ森の中を歩いている。太陽は地平線の彼方に沈み、暗い森の中に深い闇がもたらされている。サリアが持っているペン型のライト?で淡くあたりを照られているものの、見える範囲は狭い。
「そういえばカオリちゃんは紫色の石持ってたよね」
「持ってるよ。これって何?綺麗だから持ってきたけど」
そうそれは転生した直後に襲ってきた狼を撃退したときにその場に残されていた石である。謎にきれいだったからポケットに入れて持ってきていた。
「それは魔石って言って魔物を倒すとドロップするの。お金にもなるんだよ」
「え、お金にもなるの?」
「そうそう。これから行くギルドで買い取ってもらえるの。手続きも簡単だよ。」
転生して王族直下の勇者部隊となるわけではなく、無職に転生した今ではお金が一銭もないため、手っ取り早くお金を得られるありがたい情報だ。文明が発達しているであろう社会において通貨は生きていくために必須であり、たとえロリエルフと言えど一文無しの状態で生き続けることは容易ではないことは想像がつく。なので売れるものがあれば売ってお金にしておこうと思っていた。
「たとえばこの石1つでどのくらいになるの?」
見せたのは手に持っていた透き通る4cm大くらいの魔石である。宝石では大きさやその透明度で価値が変わるとか深夜のTVショッピングで言ってた気がする。なので参考になればと聞いてみた。
「ランクにもよるけどそのくらいの石だと、2~3000ゴールドくらいかな 」
聞いてみたはいいものの、2~3000ゴールドくらいって言ってもどのくらいの価値がするのかさっぱりわからないな。貨幣価値は国によってほぼ100倍違うことがあるくらいで、価値がさっぱりわからない。
頭に?を浮かべて聞いてたら、表情に出ていたのかフォローを入れてくれた。
「えーっと、リンゴ1個100ゴールドくらいだからその魔石でリンゴ20個買えちゃうよ!」
「ほんとに?それはいいな!」
どうやら話を聞いていくと、この魔石は加工されて魔法を扱うための補助を行う製品や、家具などに利用されているようだ。あたりを照らすペン型のライトも魔石を利用した製品の一つであるらしい。身の回りには魔石を加工した製品があふれており、魔法を用いて便利な社会が発達しているようである。
それならば、魔石に対して相応の価値が生まれる理由も納得だ。これは魔物狩りまくってウハウハ豪遊目指せるな?しばらくはそれで稼ぐのも悪くないだろう。
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かれこれ森を出発して1時間くらいたったであろうか、森から出て少し下ところに舗装された道路があり、その道を歩いて街が直接見えるところまできた。文明を見て森の中でごっそり減った精神HPが回復する気がする!!ビバ文明!文明開化の音がする。
「それにしてもすごい大きい壁だ。。。」
「でしょー、私も最初はそう思ったの。この壁は魔物から街を守るためにあるの。」
「確かに森の中で見かけたような魔物が街にきたらひとたまりもない感じだよね」
「そうそう。でもほんとにそういうことがまれにあるみたい。去年は魔物の大群が街を襲ったんだって」
「ほんとにあったの?しかも大群で?」
「うん、ほんとに大変だ―ってギルドのみんなが言ってた。」
街を覆う壁は20mくらいあるだろうか、ところどころ青い光が灯っていたり巡回する人がいたりするなど警備がしっかりしている印象を受ける。詳しく見ていくと、壁の上には丸く飛び出している場所があり、青い光が灯っているおり見張り台のようである。さらには小型砲台が等間隔で配置されており、大型兵器だろうか、大きな門の上に2門砲台があるようだ。かなり兵器の数があるところを見ると相当な規模の魔物の群れが来るのだろう。
兵器の数やその造形を見る限り、この街の工業度は自分の知っていた世界に近いものだと思う。さらに、ペン型の魔法を補助する製品を作れるところからも工業度が高いのも頷くことができる。
「あのめちゃくちゃ大きい門が入口?」
「そう、あそこがこの街の入り口の一つ。他に入り口は2か所くらいあるよ。」
指をさして入口のありかを教えてくれるが他の入り口は結構離れていたり壁の反対側だったりするみたいだ。街の面積はとても大きいようだ。
「そういえば自分って街の中に入れるの?」
「大丈夫私についてきて」
ほんとに大丈夫かなぁ。森の中で腰抜かしてたし森の中で割と躓いてたから不安なんだけど。
サリアのニカッとした快闊な表情にかわいいなとか思いつつ歩みを進めるのであった。
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かくかくしかじかで、門をくぐることができた。めちゃくちゃ巨大な門をくぐるのかと、ビビってはいたのだが、この時間は閉まっているようで門横にある通用門からくぐることになった。本当は身分証が無ければ入ることができないが、身分証を持つ人がいた場合には限定された区域に入ることができるようだ。さらには身分証がなくとも難民として扱われるようで自分としてはありがたい限りだった。身分証が無い今の自分が出入りできる区画は正門から入ってすぐの区画だけのようだ。
この区画を歩いた感じ、3階建てくらいのコンクリートっぽい作りで簡素な作りながらもアクセントに木を使っており、中世ヨーロッパの石づくりとコンクリ技術が組み合わさったような建物が多い。さらにこの区画は、ヒト族よりも亜人族をよく見かける。ケモミミやふさふさの尻尾に目線が移ってしょうがない。聞いたところ、よく亜人族は難民としてこの地を訪れることが多いらしい。難民の町といったところではあるが、清潔であり、衛兵も多く巡回しているあたり治安はいいようだ。
そして今ギルドの中にいる。ギルドを扉を開いて正面にある受付カウンターに自分はいるが、その左にある歓談スペースというか飲食スペースから筋骨隆々の人々からの目線を感じる。夜が更けてきたこんな時間に見ない顔が何ようだと言わんばかりの視線である。正直怖くておびえてますはい。ふぇぇといった感じだ。
「サリアさん、お帰りなさい。あら?そちらの方は?」
「ミカさん、ただいまです。この子はカオリちゃん、森の中で迷子になってたから連れてきました。身分証もないようだから、ギルド証発行してもらおうかと」
「どうも、カオリです。よろしくお願いします」
「かっ、かわ、おほん、そうなんですね、難民のギルド証発行申請ですか。難民の方でしても、戦闘能力がない方にはギルド証の発行ができない規則でして、、、」
一瞬だけ小動物を見て可愛さ爆発させた姿を見せたように見えたが、若干の怖さを感じるなこれ。知らないおっさんだったら全速力で逃げ出す自信がある。
「それは問題ないようです。ほら、カオリちゃん魔石を見せて」
「はい、これを」
サリアに促され、ワンピースにポケットにしまっておいた魔石を手に取り受付嬢に渡した。すると受付嬢は、カウンターにある装置の上に魔石を置き、手をかざして装置を起動させる。
「それでは、こちらに手をかざしてください」
何の装置なのかよくわかっていないけれど、とりあえず指示に従い装置に手をかざそうとする。カウンターの高さがあり指示された場所までは微妙に高く、手をかざすところまで妙に遠く感じて、ああ、ロリエルフになったんだなと実感する。背が高いって楽だなと幼女の体になって初めて思った。よっ、ちょっと遠いな。
手を装置にかざすと装置に置いた魔石が少し光だし、装置からは印字された紙が出てきた。
「これは、本当に倒したんですね!すごい!」
かわいい上に強いだなんて最強じゃないですか!と小声で追ってるの聞こえてますよ。まだ、普通であろうと取り繕っている。よくわからないけれど、すべてのロリのためにもがんばれ。
「それではある程度の戦闘能力を確認できましたのでギルド証を発行しますね。まずはこちらの紙に記載されている欄を記入してください。魔石の方は買い取らせてもらうので買取金額はこちらに置いておきます。私の方も準備がありますので書けっ、たら呼んでくださいね」
ミカさんわかってますよ、あなた鼻血止めに行ってますよね?言い終わる直前に鼻から出るの見ましたよ??
サリアも半ば呆れているようで、
「もう、ミカさん。かわいい女の子には目が無いんですから。。。カオリちゃん、ギルド証が発行出来たら呼んでね」
私、掲示板見てくるからと、手をひらひらさせながら掲示板の方に行ってしまった。
差し出された紙に記入していく。どうやら日本語で書かれているようで内容を読むことができる。ひそかに言語が違ってたらどうしようとか思っていたけど、杞憂で済んでよかった。氏名、年齢、種族などなど書き込む欄があるが色々でっち上げて書いておく。名前は姓名をかけということもなく、シンプルにカオリで問題ないようでそのまま記入することにする。種族は選ぶ欄にスノウエルフが無かったので、代わりにエルフを選択しておいた。年齢は12歳くらいにしておいた。多分見た目的に問題ないだろう。戦闘タイプや魔法スキルなどの欄があったが、よくわからないので物理攻撃としておいた。
記入欄をすべて書き終えたあたりでちょうど何かを抱えた受付嬢のミカさんが登場する。
「よいしょっと。あ、カオリちゃん書けましたカハッ」
謎の機械をカウンターの上に置き、記入した紙を覗き込んだ瞬間にミカさんが吐血した。12歳12歳と連呼しておりロリ属性に弱いのだろう。さらに、真性のロリとか言いながら吐血するしておりシンプルに恐怖を感じる。
「ミカさん大丈夫ですか?」
口の傍から血を垂らしつつ笑顔でサムズアップをしながら
「大丈夫です。気遣ってくれてありがとうございます。魔力の測定並びに記録を行いますのでこちらのほうに手をかざしてください」
カウンターの上に置かれている謎の機械は魔力関係の測定を行うもののようだ。言われたとおりに手をかざしたいところではあるが、カウンターが高いので装置の手のかざす位置までは手が届かない。背が低いってホント不便だなあ。まじ幼女大変だと素直に思う。背伸びをして、機械の上に手をかざす。
「んーーーー」
「カハッ」
ミカさんが倒れたようだ。それは反則でしょ尊すぎて死ぬとかほざいている。こちとら一生懸命背伸びしてるんだぞこら。
装置による魔力関係の記録が終わり、少しの事務作業を行った後。死に体のミカさんが魔力の情報を紐づけたギルド証を渡してくる。
「はい、カオリさん、ギルド証で、す。」
「ありがとうございます。」
最早、尊死によってボロボロになったことを隠すことがなくなった受付嬢であったが、ひとつ気になることを言ってきた。
「どうもあなたの魔力には属性がないみたいですね。そんな人、私初めて出会っちゃいました。」
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