105 第1章の回想
この回は第一章のまとめになります。ネタバレを盛大に含んでおりますのでご注意ください。というか、ネタバレしかないです。
45万文字相当の文章を読むのがだるいと思われるそこの貴方、こちらを読んでいただくと大まかな流れは掴むことができます。およそ1/00まで圧縮していますのでおすすめです。流れを忘れている方にもおすすめです。
どうも、異世界に転生して転性した結果、銀髪ロリのスノウエルフになった者です。カオリという名でこの世界を生きています。今は、魔力を液体化したものを動力とする車で王都から自分が住む街へ帰る最中です。絶賛暇しています。なので、転生してからの出来事を振り返っていきたいと思います。
頬杖をついて車窓から流れる景色を流し見しながら記憶を掘り起こす。
女神様に転生させられてスノウエルフとして転生したのが始まりだな。転生した場所は森の中だったので生活するのに超困ったけど、何もできない赤ちゃんじゃなかったのは幸いだった。とは言え、ロリ体型でめっちゃ小さいので慣れない体に不自由したものだ(遠い目)。
森には魔物が出るので、どうしようかと困っていたら自分の体には特殊な能力「分解」「再構築」「エネルギー操作」があることに気付いた。めっちゃ万能で使いやすい力だなーと思いながら自身の能力の扱いに慣れていったな。加減がわからなくて木を粉砕したっけな?
そして仲良くなったサリアというエルフに導かれ、近くの街...というか都市レベルに発展した街に行った。そこで、ギルドに登録して生活基盤を築いていったな。街で過ごすうち、この世界は魔法を使った技術で発展していることを知った。魔力版電車や自動車、街灯やクッキングコンロなど色々だ。だからこそ、自分が持つ能力が如何にこの世界の常識から外れているかを知った。それから人前での能力の使用を制限するようになったりした。
ある時、共に行動するようになったサリアが魔法学園に入学すると聞き、魔法について深く学ぶこと、世界の歴史について学ぶことを理由に入学することになった。...色々あって学園に入学し、サリアと兎人族のリナ、猫人族のシルフィアと自分で賑やかな日々を送った。前の世界でバイトとオタ活に気合いを入れた生活だったから超新鮮だったな。
学園の図書館で色々書物を漁っていると、瞳の色が紅いのは魔族であり排斥される対象であることを知った。自身の能力や魔力を多く使用した時に瞳の色が紅に変化することを知っていただけに、人前で使用しないと硬く決意したな。その現象を開眼と名付けたりした。...それを知らなかったら今とは違う生活になっていたに違いない。
学園の生活に慣れ始めた頃、戦闘能力評価演習というカリキュラムがあることを知らされた。内容は模擬戦を行って、個人の戦闘能力や魔法技術を評価するというものだ。魔法を無駄に使うと開眼しちゃうのでどうするか困ったものだ。
評価演習に向けてサリアたちと放課後に模擬戦をしていたある日のことだ。練習中に共和国貴族のゲセスターに絡まれたりした。思い出すと今でも言動がムカつく相手だが、全員怪我をさせることなくその場から離脱した。当時の自分、よくやった。
戦闘能力評価演習の当日になり、自分だけでなくサリアたちもいい戦績を残していった。ゲセスターの息がかかった人によって評価を下げられたけど、結果的にサリアと自分が評価演習の決勝トーナメントへ進出することになった。
トーナメントでは順調に勝ち進むも、ゲセスターの息がかかった奴が魔法を無効化する魔法を使用したことによりサリアが敗退してしまった。自分はその対策として、外部の影響を受けない自己強化魔法を用いた物理的戦術で攻めることとなった。その戦術がハマり決勝まで勝ち残った結果、変態言動ゲセスターと対峙することとなった。
ゲセスターとの勝負は最初はゲセスターが優勢だったものの、状況を把握していくうちに対処法が見つかり、次第に自分が優勢となっていった。劣勢になったゲセスターは懐から取り出した装置を使ってエリートゴブリンを召喚した。安全地帯に急にエリート級の魔物が現れたとあって、勝負どころの騒ぎではなくなった。会場がめっちゃ混乱していた様子を記憶している。そんな状況の中、自分はエリートゴブリンを倒すことに成功した。
その時に未知の魔力属性を知覚して、それを闇属性と定義した。闇属性はこの世界に存在しないとされているだけに、目の前で使われているのはめっちゃ不思議だったな。なんなら今でも不思議だ。
その夜、自宅周辺の森で大量の魔物が発生した。マジで疲れている時なのに何してくれているんだという感じだったが、結界魔法を展開することで防衛に成功した。翌朝になると魔物も消え去り、静かな朝を迎えることができた。やったね。
何が起きていたのか気になるので周囲の森を調査すると人為的な痕跡や闇属性魔力を感じとった。そのことについて、ギルドでふんわり聞いてみるも、わからないようだった。
魔物騒ぎで臨時休校となっていた学園が再開すると、魔物狩り演習が予定されていることを知らされる。魔物騒ぎで物騒な中、正直どうかと思ったけど警備面にめっちゃ力入れるようなので、まあいいかと思ったっけな?でも、自宅周辺で発生した魔物災害や学園での魔物発生に関連した街中警備のため人手が不足する状態が発生していた。その中で魔物狩り演習のためのインストラクターを募集した結果、ギルドメンバーに所属している自分にお鉢が回ってくる事になった。
自分はその件に関して拒否権はない状況だったので受ける事にした。でも、受けると学生でありながらインストラクターとかいう超絶面倒事に発展しそうな身分となることを察知したのは言うまでもない。少しでも面倒ごとを減らすべくギルドのコネを通じてサリア、リナ、シルフィアのメンバーのインストラクターとなるようにした。
魔物狩り演習は森の中で行われるため、装備を充実させたり、お泊りセットを準備したりしていたら当日を迎えた。魔物狩り演習を行う森の中にある宿舎でサリアたちにインストラクターであることを告げて皆を驚かせてみたりした。初めは全然信じてくれなくて少し焦ったっけ?演習のインストラクターで来ていたギルドメンバーに頼んで話をしてもらうことで、なんとか信じてもらった。まあ、ロリエルフだし威厳もないししょうがない...とは思うけどちょっとは自分の言うことを信じてもらいたかったな?
演習では、まず最初に森の中で自分vsサリアとリナ、シルフィアの3人で模擬戦を行った。そこでは魔物との戦闘方法やフォーメーションの確認をしていたのだが、出現する魔物からすると十分な仕上がりだった。
実際の魔物との戦闘も超絶スムーズだったし、この演習に関してはマジで自分が必要じゃなかったんじゃないかな?マジで空気だったし...とまあ、そういった空気感で魔物討伐の実績を積んだ。
そんなこんなで、魔物狩り演習の最終日となった。魔物の出現数がおかしいけど何か起こるな?と疑問を持っていると、やっぱり魔物の大量発生が生じた。しかも人為的なものだ。森の深くまで来ていたサリアたちのパーティーはこの状況で孤立することは危険と判断して、魔物を相手にしながら宿舎へ移動する事にした。だが、不幸にもオーガとエンカウントしてしまった。開眼問題で能力を発揮できない自分はサリアたちと共に相手することは難しいと判断し、サリアたちだけで宿舎へ戻るように指示する。その後、開眼しながらオーガと戦闘を行い、自分が勝利した。
状況が片付いたので宿舎へ戻ろうとするも、魔物たちが行く手を阻む状況に遭遇してしまう。なんらかの意思が働いていると判断した自分は、魔物が少ない方向に向かっていった。
森の開けた場所まで魔物たちに案内されて待っていると、ゲセスター、ゲセスターのお付きの女生徒、インストラクター兼怪しさ抜群のマニューヴェと合流した。変態言動ゲセスターは自分をボコすためにオーガを召喚するも自分が討伐。討伐時の爆発に紛れて自分は森の中に隠れた。
自分が視界から消え、オーガが討伐された状況にゲセスターは混乱していた。その時、お付きの女生徒がゲセスターを無力化するとという事件が起きた。しかも、特殊な魔法の発動方法でメテオを発動してゲセスターと心中したのだ。自分は突然の状況に唖然としていたのだが、よくよく考えると納得の状況だ。うん。
心中する様子を見届けたマニューヴェは自分が隠れていることに気づいていたようで、自分に声をかけた。姿を表して会話をする中で、闇魔法から学園での魔物騒ぎ、街中での魔物発生、そして演習中の魔物大発生を率いた集団の1人であることを確信する。
ひとしきり会話を終えたマニューヴェはやる事があるからと離脱しようとした。自分はマニューヴェから面倒ごとを吹っ掛けられるのは困ると思い、マニューヴェの離脱を止めようとする。だが、サリアが魔物が大量にいる森の中を突っ切って、自分の方に向かってきている事を知覚する。サリアを人質を取られた自分はマニューヴェを見逃す事にした。
サリアと無事に合流するも、宿舎へ向かう道のりに現れる大量の魔物によってサリアの魔力や体力が尽きる状況に陥った。そのため、危険な状況に陥るが結界を張って僅かな時間の安全を確保し、サリアの状態を確認する行動をとった。その際に交わした会話からサリアの強い思いが伝わって来た。その思いに気付かされ、危険な状況では人前でも自分の力を発揮することを決意した。魔力欠乏で気絶したサリアを宿舎へいち早く送り届けるべく、能力を解放した圧倒的な力で魔物を屠りながら森の中を進んだ。
数分程度で宿舎に送り届けた自分は、開眼しているため宿舎で魔物の群れから防戦をしているインストラクターたちのもとには行かない事にした。代わりに、まだ森の中で助けを待っている学生の救助へ向かった。この行動がギルドランクとして最高レベルのプラチナランクへと昇格する1つの理由になったりしたが...。こんな行動理由で本当に昇格して良かったのか今でも疑問だ....。
無事に救助が終了した時、とてつもなく巨大なエンシェント・タートルが発生した。状況からマニューヴェたちが発生させたとされる巨大亀は高火力の光線を街に向かって放った。街は強固な結界に守られて無事だったが、光線から離れた位置でも感じる肌を焼く感覚から脅威であると認識した。
巨大亀の向かう進路と宿舎が重なることに気付いた自分は、なんとかして進路を逸らすべく、単騎で有効な一撃を喰らわせて気を引くおとり作戦を実行する。そしてエンシェント・タートルが再び高火力な光線を放とうとした時、有効な一撃を喰らわせて気を引くことに成功する。だが、魔物が大量にいる森の中へ助けが来ることがないと確信した自分は自身の能力を解放して、人が成せる力を超えた強力な一撃を放ってエンシェント・タートルを討伐する。
異常な力を発揮した自分はみんなに受け入れられないだろうと、宿舎へ戻ることを放棄して自分が生活していた森の中へと向かう。そこで2日生活していると、サリア、リナ、シルフィアとギルドメンバーの捜索隊に見つかる。だが、予想していたものとは異なり、本心から心配してくれていることかみんなの所へ帰ることを決めた。そして、ギルドに戻ると無事に帰還した事を祝う会が催され夜を明かしたりした。
翌朝王都に向かい、ギルド内の最高ランクであるプラチナランクへ昇格し、それを国王が認めた。その褒美の話し合いで一連の魔物災害がマニューヴェたちの集団によるものと確定する。そして、その集団の行動が勇者の召喚と共に活発化してきていることを知る。
とまあこんな感じか。どこからどう考えても、のんびり学園生活を送っているようには思えない...。むしろめっちゃ刺激的な生活を送っているといっていいな。転生直後ののんびりライフが恋しいよ。あ、でも森の中での生活は勘弁したいところだ。
「ふあぁ...」
朝も早かったしあまりぐっすり眠れてなかったから眠たくなってきた。どこでも睡眠スキルなど使わなくとも今ならよく寝れるだろう。ならば今はこの眠気に身を任せるとしよう。
どうも、作者の桜乃音です。
まずは、ここまで読み進めて頂いた方に感謝を述べたいと思います。どうも、ありがとうございました。
さて、本作品を書き始めるきっかけですが、こんな感じの世界観だと面白い物語できそうだよね~と設定だけをまとめ始めたのがきっかけです。ぼちぼちまとめて行くうちに設定だけはオリジナリティー爆発?(自画自賛しすぎています)していた事に気がついてしまいました。そうしてモチベが上がった上に、クリエイティブな趣味もやりたいという自分の気持ちもあって書き始めた次第です。
もちろん文章を書くのは初めてだったので、超絶手探り状態で大変でした。わかりにくい文章だったり、登場人物の感情が情緒不安定だったり、そもそも感情を汲み取る表現をしなくなったりetc...と書き方もキャラもブレまくって読み手の皆さんも困ったと思います。圧倒的なまでの技量不足から書くのにめっちゃ時間がかかりましたが、なんとか形にしたいという気持ちと、自分自身がこの先の展開が見たいという気持ちでここまで書き進めることができました。もちろん、皆さんが読まれた足跡であるアクセス数やブクマ等が応援となっていたのもあります。(めっちゃ喜んでいました。)
そんなこんなで毎週投稿してきましたが、皆さんが少しでも本作品に面白さを覚えてくれていれば幸いです。語ればこの投稿の本文よりも長くなりそうなので、この辺で。
2024年1月21日 桜乃音




