表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

nonsugar

作者: 菜箸

僕の名前は彩月、代々木上原に一人暮らしをしてる大学生2年生だ。

僕の大学に入ってからの趣味はカフェ通いだ。

何故だか分からないけど、大学に入って都会に近づくと何かに動かされるように、カフェが好きになった。それも一つのカフェだけだ。何か行ったことのあるようなこの店だけ、僕は行きたくなる。別にほかのカフェには興味はないし、行きたいとも別に思わない。

今日は一限から大学に行かなきゃいけない。僕の大学は渋谷にある。カフェも渋谷にあって大学の帰りに寄るのにはぴったりだ。

今日の一限は西洋思想史だ、僕はこの授業が好きではない。何故かと言うと、僕の幼馴染のゆうやが同じ授業を取っているからだ。

ゆうやのことは、幼少期からよく知ってるけど正直好きになれない。だから関わりたくないんだ。 

今日も電車で5分長かけて大学に向かう。

ほんとは自転車で行っても良いけど、僕は井の頭通りの登り坂が嫌いだ。

だから自転車で行くのは少し勇気がいる。こんなことを考えているうちに、もう渋谷に着く。

渋谷からは都バスに乗り継いですぐ着く。

大学に着くとゆうやが話しかけてきた。

「よう!彩月元気にしてたか!?休学してたらしいじゃん。心配したよ。」

朝からこの高いテンションなのが嫌いなんだ。心配してくれるのは嬉しいけど、朝からこのテンションは僕にはきつい。

言い忘れてたけど僕は、大学に行く気が起きなくて3ヶ月休学してた。

色々あって今日も授業を受けた。さぁカフェに向かおう。

僕の行きつけは、スペイン坂の近くにあるカフェだ。

なぜここに来たくなるんだろう。2年通っているけどまだ分からない。

カフェに着いた。

「いらっしゃいませ」

今日も60代くらいのマスターが優しい声でお店を営業している。

僕はここでブラックコーヒーを頼んで小説を書くのが日課だ。

今書いているのは、推理小説だ。

今までで1番面白く書けている気がする。僕の毎日はこんな感じだ。

そんなことをして3ヶ月が経った。

「ふぅ、書き終わったー!!」

ついに推理小説が書き終わった。よく書けたと思う。

こんなこと毎回思っているけど、何ヶ月か経つと何がいいんだ?って感じになるんだよな。

あと通い続けて最近ちょっと思い出したことがある。

この店になんか行ったことがあるっていう僕の勘の話だ。

僕は幼少期祖父にこのお店に連れてきてもらってたらしい。

なんだか祖父が友人と待ち合わせする時にこのお店で待ち合わせしてて僕も一緒に居たらしい。

祖父と祖父の友人と僕それともう1人史緒里ちゃんって言う女の子

祖父の友人の孫だ。 声も顔もそんなに覚えてないけど、めちゃくちゃ仲良かったんだ。それだけは覚えてる。

しかも僕は当時、史緒里ちゃんの事が好きだったと思う。

今更になって史緒里ちゃんに会いたくなってきた。

このお店に通い続ければいつか会える気がする。

そんな気がするんだ。

もう史緒里と遊んでた頃からは10年経つし、無理かもしれない。それでも大学を卒業するまでは、通おうと決めた。






もう2年経つ……大学も今日で卒業した。

これから打ち上げだ。

「彩月!めちゃくちゃ飲むぞ!」

ゆうやだ。4年大学に通って僕は幼なじみも大切さに気づいた。

ゆうやは慣れれば良い奴だ。

大学の思い出話なんかをしながら僕らは明け方まで飲んだ。

「じゃ!俺ここだから!じゃあな彩月。また飲もうな!」

「ああ!気をつけて帰れよ。」

ゆうやと渋谷の宮下パークの近くで別れを告げ、ヒューマントラストシネマの前を通り代々木上原まで歩いて帰ることにした。 どうせだしカフェの前を通って帰ろう。

着いた、カフェの前だ。

結局4年間、史緒里ちゃんに会うことはなかったな……

「ここに居たんだ… 探したよ彩月くん」

「しおりちゃん?」

僕は正直めちゃくちゃびっくりした。4年間待ち続けた史緒里

ちゃんが、こんな明け方に目の前に立っているんだ。

「どうして僕ってわかったの?」

「そりゃわかるよ。彩月くんは彩月くんだもん」

史緒里ちゃんは何故か泣いていた。

「なんで泣いてるの?」

「今日で彩月くんとお別れだから……」

僕には言ってる意味が分からなかった。

「彩月くん。今までありがとう。12年間ずっと好きだったと思う。」

僕は瞬きをした。目を開けると史緒里ちゃんは居なかった。

今考えると、あの時は酔っていたし、幻覚かもしれない。

でも僕は、ちゃんと見たと思う。社会人になって10年が経つ今でも思う。










お話?みたいなのを初めて書いたので大目に見てください!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ