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異世界(地球)の中学校に通うことになりました!  作者: 雨森 海音
一年生、5月
73/75

勉強会

 来週から始まる定期テストに向けて私達は勉強会をすることにしたんだ。


「数学の宿題鬼畜すぎるよ~」


「毎日ちゃんとしないからでしょう」


「うう……」


 メンバーは、さっきから数学のワークとにらめっこしている茜ちゃん。

 普段からちゃんとしなさいって怒ってる晴菜ちゃん。


「カズマ、そこはスペルが違う。oじゃなくてa」


「えー。マンデーなんだから、mandayじゃないの?」


「mondayな。お前、英語だけは壊滅的だな」


 さっきから素晴らしい発音でカズマくんに英語を教えてるゼンくん。教えられてるカズマくん。……羨ましい。そこ代わってカズマくん。


「りなぽん、イタリアは温暖湿潤気候じゃなくて西海岸性気候ですよ」


「そうでしたっけ」


「はい。暖流と偏西風が吹くので、緯度は日本の東北地方辺りですが、暖かいのですよ」


 地理を教えてるひよちゃん。地理と歴史を全く知らないから教えて貰ってる私とお姉ちゃん。……歴史は範囲じゃないし、習ってないから、また今度だけどね。


「維管束の内側どっちだっけ……」


「道管なのよ。上水道管って覚えるといいのよ」


「そっか。なるほどな」


 理科のワークをしてるあおやんと、同じく理科の単語帳を見ているエイリちゃん。

 珍しい組み合わせ。


「むむ……」


「どうしたの? えなち」


「記述問題とか文章問題が壊滅的なんだよね……」


「どうして? 覚えれば良いじゃない」


 そう言うお姉ちゃんは記述問題とか得意。国語が得意らしい。


「だって、その問題は解けるようになるけど、他の問題は文章違うから解けないし……」


「重要な言葉だけ関連付けて覚えたら良いじゃない」


「どういうこと?」


 ちょっとどういう意味かよく分からない。お姉ちゃんもどうして理解出来ないのかわからないみたいな顔してる。……やめて、私の理解力は低いんだよ。

 いや、訂正。お姉ちゃんが天才的過ぎるんだよ。


「私はわかりましたよ。例えば、さっきの西海岸性気候は偏西風と暖流みたいな感じですか?」


「そうです!」


「良かったです。えなちもわかった?」


「う、うん」


 あれ、何でだろう。何だかお姉ちゃんとひよちゃんって仲良くなってる……。嬉しいんだけど、何だか複雑。

 私の初めての友達がひよちゃんだっただけにね。


「……」


 勉強中なのにこんなこと考えてたら、勉強も手につかなくなるのは当たり前。私は勉強会の殆どの時間を無駄に過ごしちゃったのだ。

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