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異世界(地球)の中学校に通うことになりました!  作者: 雨森 海音
一年生、5月
70/75

月曜日

「ま。なんだか知らないけど今日月曜日よ?」


「あ! ヤバい」


 また朝ごはん食べ損ねちゃう! それだけは回避しなきゃ!

 私達は用意をして、食堂に行った。


「おはようございます。えなち、りなぽん」


「おはよう。ひよちゃん」


「おはようございます」


 うーん。なんだろ? なんだろーね? お姉ちゃんが丁寧な口調で話してると違和感しかないな……。

 私に対しては遠慮なく話すからだよね。私の知る人の中で一番の猫かぶりかもしれない。


「今日の朝ごはん何にしようかな……」


「え。えなちはカツカレー定食でしょ?」


「毎日じゃ飽きるよ……」


「モーニングセットって言うのがあるんだよー!」


 後ろから聞こえた声に驚いて振り向いたらフミフミがいた。いや。声でわかってたけど。特研部の部長さん。


「もーにんぐせっと?」


「そう! 内緒なんだけどね。飲み物を頼んで、グッドモーニングって英語で話しかけると作ってくれるの」


「へぇ……」


 不思議なセットだね。きっと英語の勉強をしてほしいんだね……。


「ちゃんと英語で会話できなきゃ作ってくれないんだよ。物は試しにやってみなよ!」


「はい!」


 フミフミを知らない二人はぽかんとしている。


「……あれ、二組の黒の矢文さん……?」


黒野屋くろのや、ふみ先輩。通称フミフミだよ」


 ひよちゃん。名前の区切るところが違うね。


「本名は知ってますよ! そう言う通り名なんですよ。戦場をリーダーとして駆け回り、指示を出す姿からきてるんですよ!」


「そ、そうなんだ……」


「合同授業でその姿を見れると思ったのに……くぅ……」


「そ、そうなんだ……」


 熱く語ってくれた。ファンなのかな……。ひよちゃんの意外な一面。


「えなは知り合いなの?」


「うん。部長さん」


 フミフミって不思議な先輩。掴めないと言うか何と言うか。黒にも青にも見える髪がその雰囲気を際立たせてる気がする。

 可愛い、元気、明るい、綺麗、天然、賢い。その全部がフミフミを表すけど、どれか一つじゃ表せ切れない。

 やっぱり不思議が一番合う気がする。


 結局私達はフミフミお薦めのモーニングセットを頼むことにした。

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