five years ago
新展開です
夢を見ていたんだ。色々あって、疲れてた私は部屋に帰ってすぐ、寝ちゃったんだ。
そう、それは五年前のこと。私が七歳の頃。賢者に目覚めて二年目という頃。私とお姉ちゃんで家の周りで遊んでたんだ。
二年前賢者って、いきなり思い出して驚いたんだよなぁって考えてた時だなぁ。
家はすっごく広い庭を持っていて、大きな花畑があるんだよね。
私はここの花を全部研究して、より綺麗な花を作りたいって考えてたんだよね。俗に言う品種改良って奴をやりたかったんだ。
遊んでたその時に。泣き声が聞こえたんだ。
「うぇーーん。誰かーー!」
そこには、水色の髪ツインテールにしている女の子が泣きながらこっちに向かって走って来ていた。この当時の私よりちょっと年上くらい。今の私と同じ位かな。
「どうしたの?」
「誰ですか?」
「いや、それはこっちの台詞なんだけども」
「あ、すいません。スピカです。スピカって言います。あの、狼に追われてるんです! 助けて下さい!」
確かに、よく見ると後ろの方から狼が何匹がやって来ていた。
「ぐぉぉおお」
あいつらは庭を荒らしてくんだ。いつも困ってる。でも、狩りすぎると絶滅しちゃうから困る。
だって、まだ生体分析してないもん。
でも、人命救助が優先だから、私は水で出来た槍を魔法で作った。で、それぞれに当てて倒した。
命中率は良くないので、何個も作って当てた。数打ちゃ当たる作戦だね。
「ぐがぁぁあ」
水って、やり方によってはコンクリートも斬るんだよ? 何発か当てたら、かなり痛かったらしくて、撤退していった。倒すには至らなかったみたいだ。
「すごいです!」
「そうかな? 適性があるなら誰でも出来るよ」
この中学校の入学試験だったあの水晶の色で測れるんだ。
赤が炎、青が水、緑が木、黄色が光、水色が氷、銀が闇、金は雷、紫は属性なし、黒が全部、虹色も全部だけど、属性なしに属する魔法は使えないんだ。
でも、正直言って、数えるほどしかないし、他の属性魔法で補えるから困ることはないかな。
だから、全部使えると言っても過言ではないんだ。
私は自分の知識を他の人に伝えることに特に抵抗は無い。元々自分のじゃないからだと思う。
「私、適性はあるんですが、魔法を知らなくて。お願いします! 私に魔法を教えて下さい!」
「私の修行はかなり厳しいよ?」
初めてだから、色々困ることもあると思うからね。
「はい! どんとこいです! お願いします! 師匠!」
そうして、謎の少女スピカと私の魔法修行が始まったんだ。




