第三回
更新は水曜日だけだと思っていたのか。
あともう1話は来週日曜の更新です。忘れてなければ。
「五分とコンマ数秒遅れたことは申し訳ないわ。だけど、私に話を通してからの入部にしてね……成瀬さん?」
「……そういうものなんですか? じゃあ、よろしくお願いします。秋帆先生」
後ろから入ってきていたのは秋帆先生で、困ったように言う言葉とは反対にキラキラとした笑顔を浮かべていた。
「よろしくね。成瀬さん。あ、これ書いておいてね」
先生から渡されたのは入部届け。と書かれた紙。
「さあ、一人増えたところで、今日も始めましょうか」
「はーい! 先生! 準備しよう、凛姫!」
「はいな、ホワイトボード準備完了してます!」
凛姫が後ろにあったホワイトボードを転がして持ってきた。達筆な字で、“第三回とっけんぶ! ~魔法ってなんじゃろ? 知るかボケぇ。だから調べるんじゃ”と書いてあった。
ちょ、まって、真面目な字ではっちゃけた言葉が。ニヤケ顔から元に戻らないのですけど!
「第三回の議題はっ! 異世界はあるのか! です!」
「はしゃぎすぎだ。フミフミ?」
「はいっ、ごめんなさい! でも、嬉しいんだもん……」
ふゆみんに怒られているフミフミ。ふゆみん怖いっ。怒らせないようにしないと。
「さっさと進めましょーよ」
「そうっすよー、早くするっす」
若干、いや、かなり呆れ気味のあおやんと口を尖らせて言うリュー。
「はいはい、前回までので、魔法は科学的にあり得ないことを起こす、うーん、物理法則無視な存在なんは良いよな?」
「うん」
凛姫が苦笑いを浮かべながらこれまでの確認をしていく。私達はそれに頷いた。いや、前回なんて知らないけどもっ!
「で、過去に魔法とか、錬金術とか、呪いと言われたことも科学的に証明できることが多いんや。ただの化学変化だったり、種も仕掛けもあるもんやったりするもんが多いさ」
「な、なるほど」
化学変化ってなんだろー。
「でも、ここに科学的に証明できない事があるの。ところで、えなちは異世界系ライトノベル読んだことある?」
「ちょっとだけ」
異世界信じられてないのに異世界が舞台の話でちょっと興味あったんだよね。誤字脱字の多さに諦めたけど。
「なら、話は早いね。それには、剣と魔法の世界――そう、異世界。地球でない世界が出てくるの。で、そこで考えたのが、異世界は空想上のものでなく、実在していた。そして、この私達の使う能力はもともとは異世界の力で、何らかの影響でこの世界にも影響を与えているのではないか。そう、考えたのが二回目の話ね」
なるほど。うん、あり得なくはないね。私がいた世界には魔法があったし、適正審査の水晶も、魔法の適正を調べるものだったし。私のいた世界のせいでこうなっているとか? よく考えるなぁ。
ん? まてよ、何らかの影響で、って、私が来たからとか……じゃないよね?
この世界の異変はエナのせいだった……?
傍迷惑系主人公エナ?
真実は如何に!?
次回、「すいませんでした」
ではなく、「私のせい!?」お楽しみに!
*タイトルは変更する恐れもあります。ご了承下さい。




