放課後の悩み事
すいません、色々とこの作品の修正をしています。
一番変わった点は、二話目に割り込み投稿したことですね。
大人しく……でも、カズマ君を弄り倒しながら、昼休みを過ごしていた。今日は5限の日なので、5限目が終われば放課となる。ちなみに、5限目は数学。授業の内容聞きたい? 眠くなること間違いなしだけど。うん、止めておこう。
放課後になり、私は寮の部屋に帰ってきていた。ひよちゃん達は部活中。そういえば、特研部に入ろうとしてたんだっけ。私。いや、すっかり忘れてた。明日見学に行こうかな。
……暇だなぁ。この退屈をどうやって過ごそうかな。うーん。
そういえば、前にこれからの課題について考えたことがあったなぁ。
〝本の名前は『転生する探求者』である。
『転生する探求者』と唱えると本が青い魔方陣と共に出てきて、閉じると消える〟
この二つは今でも変わらない。でも……。
〝『転生する探求者』は1ページ目に『汝、願え。この<転生する探求者>に』と書かれている以外のページは空白であるということ〟
空白のページも多い。だけど、私がこれまでに使った魔法が書かれたページがある。一つ。見たことのない魔法があった。
『幻想世界』
これが何のために使った魔法なのか。そもそも、私が使った魔法なのかすらもわからない。ただ、何故だかわからないけど、これ以上考えたらいけない気がする。だから、私は放っておくことにした。
〝私の記憶が薄れていること〟
私にはよくわかんない。だけど、最近図書室で借りてきて、夜読んでるお話で、こんな話を聞いた。
〝エピソード記憶のみの欠落〟
知識、技術は覚えているけれど、人の名前や顔、そして、思い出を忘れる。それが、エピソード記憶のみの欠落。何となく、今の私と似ている。私は円周率は100くらいなら今からでも余裕で言える。面倒だからやらないだけで。
昨日まで読んでたお話でちょっと、今は手元にないから、正確さは怪しいけどね。え? 知識の方は記憶力は凄いんだろって? ちっちっち。半分以上寝ながら何かを覚えられるわけないでしょ!
この話はもうおしまい! 飽きた、つまらん、それに……ちょっぴり寂しい。
私は立ち上がり、窓の外を眺める。気がつけば部活終了時刻みたいで、皆帰ってき始めている。
私の608号室は真ん中側。壁を挟んで向かい側は男子寮だったりする。窓の下へ向けていた視線を上に上げれば、すぐそこに大樹が見える。
「……っ!」
私は息を呑んだ。だって、木の枝の上には、ここにいるはずのない人がいたのだから。




