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異世界(地球)の中学校に通うことになりました!  作者: 雨森 海音
一年生、5月
45/75

昼休みの食堂にて

 何だかんだあって、昼休み。食堂です。いつもの5人組……ではなくて、ひよちゃん、エイリちゃん、カズマくん、ゼンくん、茜ちゃん、晴菜ちゃん、そして、私。なんか多くないですか?


「へー、ひよちゃん達もギリギリ負けたんだ」


「うん。先輩強すぎだよ」


「同意なのよ」


 ひよちゃんがため息を吐きながら言うと、エイリちゃんもそれに続く。私達はまだ一年だから仕方ないよね。でも、ひよちゃんも負けたのか……。


「他の年と比べて、今年の三年生は強いらしいね」


 ゼン君の言葉に全員頷く。晴菜ちゃんは遠い目をしている。冬実先輩おねえさんがいるもんね。


「じゃあ、僕たちはそれ以上になればいいんだよ」


 カズマくんがそう言う。苦笑いしている人もいるし、それが出来れば困らない。って顔している人もいる。誰とは言わないけどね。

 でも、誰も否定はしない。表面的にはどんな姿勢であろうと、心の奥底では皆思ってることは同じみたい。私? 勿論私も思ってる。冬実先輩には勝てたけど、それだけじゃ満足なんて出来ない。やっぱり、やるからには勝たなきゃダメでしょ。


「当たり前よ」


「当たり前だよ」


「同然ですよ」


「何を今さらなのよ」


 順に晴菜ちゃん、茜ちゃん、ひよちゃん、エイリちゃん。カズマくん逆に驚いてる。


「そんなだからカズマは馬鹿なんだよ」


「な、馬鹿とか言うなよ」


 馬鹿なカズマくんか……。


「バカズマくん」


なんかイナズマみたい。テンポ? 発音? その辺の何かが。ニュアンスが似てる……あ、ニュアンスは違いって意味だから、逆だ。んー、もういいや。


「やめてくれるっ? 前も大変だったんだよ、皆に浸透しそうで」


「お疲れさまでしたねバカマさん」


 ひよちゃんはにやにやしながら他人事のように言う。


「更に変化してるしっ!」


「バカズマはなんか格好いいから、バカマで充分だろ」


「ゼン酷くない?」


 見ると、エイリちゃんと晴菜ちゃんと茜ちゃんは爆笑してる。晴菜ちゃんに至っては、椅子まで叩く次第。机には御飯があるからね。ちなみに、今日は皆カツカレー定食。汚れたら落ちないよ?


「カズマさん、バカズマさん、バカズマカゲマカズドンさん」


「いや、これまでの合わせるなら、バカズマカゲマカズドンより、バカズカゲカズドンの方が言いやすいよ!」


 私は素直にそう思った。〝マ〟って言いにくくない? 長文の時。特に普段使うこともないようなこんな文章の時。


「って、そこは足さなくて良いからねっ! というか、恵那ちゃんの方僕の名前の中でカズしか入ってないんだけど」


 わざとだし。言いにくいからだし。カズとかなんか格好いい名前だなぁ。


「五月蝿いぞ。一年生三組の男子」


 あーあ、先生に怒られた。私は静かにしーてよっと。


「すいませんでした!」


「よし」


 教育指導の怖い、物理的に頭の残念な先生だから、怒るとかなり怖い。だから、カズマくんの言葉に頷いて、あっちへ行ってくれて助かった……。


 私達はちょっぴり反省して、少し、静かに残りの御飯を食べることにした。

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