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異世界(地球)の中学校に通うことになりました!  作者: 雨森 海音
一年生、5月
33/75

鬼ごっこ~東部1~

時計を持ってないからわからないけど、体感で三分後、僕達は動けるようになった。


「別れて探すべきかな? 」


珍しく、カズマがそんな事を言う。カズマはいつも誰かの後ろに着いて行ってるのに。


「でも、何があるかわかりませんよ? 」


「でも、この世界広そうなのよ」


……。


これは僕がどちらにつくかで意見が割れそうだ。うーん。どちらも一理あるんだけどな。


「まあ、えなちのことだから別れてほしくてこんなの渡したんだろうね」


ひよちゃんは少し口角を上げて、視線を取り出したトランシーバーに向け、こう続ける。


「なら、お望み通り動いてあげますよ」


あれ? 僕はなにも言う必要無かったね。


「じゃあ、千は東部ね」


なんか、カズマに指図されると腹立つな。


「なら、カズマは西部な」


「じゃあ、私は北部ですね」


「そうなったら私は南部しかないのよ」


四人とも、それぞれの鏡の前に立つ。


「何かあったらこれね? 」


「はい」


そう言ってトランシーバーを見せる。


「じゃあ、行こうか」


「うん! 」


そうして、鬼ごっこは幕を開けた。砂時計の砂はまだまだ残っている――。


そうして、東部へと足を踏み入れた僕。しかし、エナちゃんの姿は見当たらなかった。


「こちらカズマ~。エナちゃん見てないよ」


「こちらひよ。私もです」


「こちらエイリ。こっちもなのよ。千は? 」


エイリ? ああ、永山さんか……。


「こちらゼン。見てないよ」


「そうですか。では、トランシーバーについているマップを頼りに、見落とさないように探しましょう」


トランシーバーにマップ? あ、本当だ。mapと書いてあるボタンを押すと出てきた。ゲームお馴染みに方眼状のマップだ。僕の歩いた場所の近くをマッピングしてくれる。鏡の位置だけは表示してあるようで、東方向にある。そして、その先は壁のようだ。ちなみに、僕の後ろから斜めにかけて大きな壁が2つある。簡単に言うとあれだ。8方位の方位図。それの北東から東を通って南東にかけてを東部としている感じだ。


そして、北東と南東のところに壁がある。そんな感じに考えてくれればいい。


見た感じでは、鏡のあるところが一番膨らんでいる扇形のように思える。マップはそこまで表示していない。


「まあ、行きますか」


そうして、僕は歩き出した。その先に何があるのかを不安に思いながら。

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