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異世界(地球)の中学校に通うことになりました!  作者: 雨森 海音
一年生、5月
16/75

楽しい時間よ永遠に

次回予告は活動報告にすることにしました。

じゃないと活動報告書くことないんですよね。

「ひよちゃん、どう?」


「似合ってるよー。私はどう?」


「とっても良い!」


「ありがとう。」


 私達は服屋に来ていた。私が私服を持ってないので買いにいこうとなったのだ。

 それなら、お揃いの服を買おうということになって試着したところなのだ。

 白いブラウスに黒いスカート。ブラウスには花の模様のワンポイントがついておりとても可愛い。


「ありがとう。ひよちゃん。私とっても楽しいよ! 」


「お礼なんて。私だって楽しかったんだよ~。」


 顔を見合わせて笑う。


「これにする? 」


「うん。」


 私達は元の制服に着替えて服を購入する。

 プチ商店街は買ったものを寮まで送って貰うこともできるんだけど、あえて、私達は自分の手で持って帰ることにした


 ちなみにお金は、私の場合は向こうの世界の金貨を五分の一換金してもらった。全部じゃないのはもし、向こうに帰ったときお金がないと困るから。それに、多過ぎて値崩れするかららしい。

 一番安い小銅貨だけでさえ二千万円になってしまった。なので、もう他のは後で良いかなと思ったのだ。

 そこから毎月五千円ずつ送られてくる。


 ひよちゃんはお金持ちの令嬢なのだ。なので、家から毎週二千円ずつ送られてくる。

 毎週だよ。


「二千九百五円になります。」


 約三千円。一月の五分の三のお金がなくなる。だけど食堂じゃお金使わないから文房具や部活用品ぐらいにしか使うことがないので大丈夫。

 文房具は仕入れたばっかで特に補充するようなものはない。


「次どうする?」


「うーん。特になにも無いけど」


「じゃあ、中庭を散歩しない?」


「いーよ」


 そして、私達は中庭を散歩していた。

 この学校の中庭はとても広く、林や池もある。

 池は一つではなく、五つある。

 この池を線で結ぶと五芒星になることから五芒星池と呼ばれている。通称五星池である。

 天文部はここを聖地としている。


 それはおいといて、五星池は池なのに様々な生物が生息している。

 噂では人魚がいるらしい。ついでに河童もいるらしい。

 はて、この世界にそんなのがいたかな?

 まあ、いいや。


「知ってますか? この五星池にはとある伝説があるのです。」


 ひよちゃん、いきなりそんなこと言わないで。怖いよ。でも、知りたいかな。


「どんな伝説なの? 」


「ふっふっふ。それはここの池に住んでいた鯉がいたんです。しかし、あるとき二人の少年によって殺されてしまったんです。そして、その鯉を大事に大事に育てていた用務員さんが居たんですが……」


「なに、その間」


 怖いんだけど!


「用務員さんはその二人にチェーンソーを持って襲いかかったんです」


 大丈夫なの? その二人。


「その二人は、いろいろな手段を用いて逃げ出したんです……。」


 すごいね、その二人。何をしたの。チェーンソーを持っている怒った大人から逃げおおせるって。


「しかーし!」


 ひえっ。いきなり大声出さないで。びっくりしたじゃん。ちょっぴり泣きそうだよ。


「その二人はそのまま行方不明になり、あとに残ったのは、鯉の墓を建てる用務員さんと真っ赤に染まったチェーンソーだけだったらしいです」


 ギャー。怖い。怖いよ。用務員さん。


「えなち?」


 ひよちゃんが呼んでいたけど、怖くなって耳を塞いでいた私には聞こえてなかった。


ーーーーーーーーーー


 えなちの親友ことひよでーす。えなちが耳を塞いでて話が進まないので、私が代わって進行しまーす。


「おーい。えなち? この話しは終わりだよ?」


 私が呼び掛けてもえなちは首をイヤイヤという風に横に振っているえなちには聞こえてないようだった。

 可愛いな~。イタズラしたくなるよ。


 私はえなちの後ろにまわり、手をどかして


「ほら、あそこがその鯉の墓だよ」


 と適当な場所を指差すと


「やめてーー」


 本気で泣きそうな顔をして言ってきたので、もう良いかとやめてあげる。


「仕方ないな~」


 言うと心の底からホッとしたような顔になったのでこういうの苦手なんだなと思う。

 こんなに可愛いえなちに好かれている、千君は幸せだな。と思ったのだった。


 別に嫉妬してるわけじゃないよ?

 ただ、私にもそう思える人が欲しいなーって思っただけだから。


 決して羨ましいとか思ってないから。絶対ぜーったいだから。

 千君にジェラシーなんてかかえてないからね? ほんとだよ?


「どうしたの?」


 えなちが訊いてくる。


「別に。この楽しい時間が続けば良いなと思っただけだよ」

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