寝すぎた。
カーテンが薄いのしかかかってないから、朝日が眩しい。まだひよちゃんは寝ている。時計を見ると8時だった。8時だってー。遅れてるじゃないか。遅刻だよ。
あ、ゴールデンウィークがあったからもう土曜日なんでした。うっかり。なら、ひよちゃん起こさなくて良いや。
結局昨日のあれは何だったのだろう。首もとを見ると本がネックレスとして収まっていた。この前は消えたのにな。何でだ、知りたい。賢者の血が疼く~。
とりあえず検証してみよう。ネックレスを外してみた。特に変化はない。本の部分を擦ってみた。特に変化は(略)本の名前を呼んでみた。青く光ったが、それ以外特に変化はない。
(どうすれば昨日のようなるの? 誰か教えて、おねがい!)
そう念じてみた。すると、本が大きくなり、百科辞典のようなサイズになり、一ページを開くと青く光った。
「適切な物はこれです。唱えてください」
とまた書いてあり、下には
「我が問いに答えよ。風の妖精」
そう書いてあった。それを唱えると、本が青く光り、その中からその中から小さい何かが飛び出した。
「ヤッホ~ あなたが新しいご主人様~? 」
と言いながら飛び出してきたのは妖精。その妖精は15センチぐらいの身長で、紫色の髪と黒いろの瞳、黒いふわふわとした羽根を持っていた。
「ご主人様~? どうしたの~? 固まってるよ~」
「風の妖精ってもっとおしとやかじゃなかったの?」
そうなのである。風の妖精はおしとやかなことで有名であった。
恵那の世界では。
このテンションは火の妖精の方が近い。……いや、水の妖精だ。いや、光の妖精かもしれない。実は火の妖精以外に会ったことがなく、他の妖精の特徴は聞いたことがあるだけなのだ。
「僕だけだよ~。僕だけ特別なの~」
まあ、いいや。なんでも。きっと個性なんだろう。気にしたら負けな気がしたエナだった。
「それでは、あなたの名前を教えてくれない~」
「恵那だよ」
「恵那~恵那~わかった~。じゃあ、僕に名前をつけて~」
え、名前をつけるの?めんどく、いやいや、私がつけるか。だって、名前ないとこっちが困る。呼びにくいからね。
「エウラはどうかな。アウラって女神様がいてそこからとったんだけれど」
アウラさんと空気を混ぜた感じかな? エってつけとけば、何となく、風の妖精っぽくないかな?
「エウラ~! 僕の名前はエウラ~! 」
喜びを表すように、飛び回るエウラ。でも、一度止まる。
「よろしくね~。恵那~」
「よろしく。エウラ」
エウラと握手する。エウラは小さいから私は人差し指で握手だ。
ひよちゃんが起きてきた。
「ふあー。おはよう」
ひよちゃんが起きてきた。なんかまだ眠そう。
「おはよう。ひよちゃん」
「おはよう~」
ひよちゃんはまだ寝ぼけている。朝は弱いのかな。
「そろそろ眠いや~。あっ、これ渡しとくね~」
と言って貰ったのがイヤリングだった。この子はもしかしたら昼夜逆転しているのかもしれない。
「つけて、僕の名前を呼んでくれたらすぐに行くから~」
薄い紫の石が入っていてそれの周りを黒い円が囲んでいる。一応今から、つけておく。あれ、でも、校則でイヤリングダメだった気がする。
「大丈夫~。他の人には基本的に見えないから~。ふぁ~。呼び出されたばっかで、まだ身体がなれてないからそろそろ寝ないと~。またね~」
と言って風が吹いたかと思えば消えてしまっていた。やっぱり、昼夜逆転ではなかった。そうじゃないと思ってたからね?
次回予告!
「エウラです~。風の妖精シルフの一人です~。」
本当は出すつもり無かったんだけどね。
「なら、どうしてでできたんですか~。」
あなたが本の妖精になったら~的なサイトで成瀬恵那が本の妖精になったら、紫の髪に黒い目黒い羽根。って出て来てこれは使わねばと思ったからだよ。
「適当ですね~。」
そんなもんだよ。
「まあ、次回、なんだっけ~忘れた~。バイバーイ~。」
おい!
次回、『ショッピング』お楽しみに!
皆さんまた明日!




