寂しいよ。
この話から、次回予告をいれます。
ゲストは毎回変わる予定です。
ドアをノックする音がする。
「はい。どうぞ。」
と言ってからまだ、涙の跡を拭いてないことに気づいた。
「おじゃましまーす。え、えなち? どうしたの。泣いてたの? わ、私は出直した方が良いかな? 」と慌てて、部屋を出ようとするひよちゃん。
「良いよ」
「で、でも」
「いいの」
どちらかと言うと今は一人にしないでほしいなって思う。
「ホントに? 」
「うん」
「じゃあ」
そう言って入ってくるひよちゃん。
ひよちゃんは慌てると丁寧語が崩れる。
分かりやすくて可愛い。
「どうしたの? 」
「新聞部で今『話題の人に突撃!』ってコーナーがあるのですが、それでインタビューに来ました」
「どうして私なの? 」
「可愛い転校生となれば話題になるに決まってるでしょう」
そーですか。私は可愛いのか。照れる。
「明日までなんですがどうですか? 引き受けてもらえますか? 」
「いいよ」
「本当ですか。ありがとうございます! 」
インタビューなんてふふっお安いご用さ。でも、明日までって期間短くないかな?
「じゃあ、インタビュー用紙とってきますね」
そう言って、自分の部屋に戻るひよちゃん。
私は一人になった。
それを自覚すると、訳のわからないものが込み上げてきた。
「うう、怖いよ。一人にしないで。待ってよ、行かないで」
ああ、これが恐怖なのか。口に出してようやくわかったのだ。
「えなち? 大丈夫だよ。私はここにいるよ」
誰かに包み込まれる。暖かい温もりに今は体を任せて、私は泣いていた。
「うう、ごめんね」
「良いんですよ。私達は友達じゃないですか。ううん、友達だよ、えなち。だから、私のことを頼って」
ひよちゃんが丁寧語じゃなくなった。
「うう、ごめんね」
「違う。ごめんね。じゃなくて、ありがとう」
そうかな。でも、ひよちゃんがそう言うなら。
「ありがとう。ひよちゃん」
「うん。友達だからこれぐらい当たり前なんだよ」
私はひよちゃんの胸に頭を押し付けて泣いていたためわからなかったが、ひよちゃんの目には涙がたまっていた。
しかし、それに負けないぐらい、私達は笑顔で、私が怖いと思っていたことがしょうもないことだったんだなと、思い始めていた。
「もう、大丈夫」
「本当? 」
「うん」
ひよちゃんは疑り深いな~。
体育館でもそうだったけど。
自業自得? 知らないし。
「そっかー。えなちは一人で寝れないのかー」
「そんな事無いもん」
「泣いてたくせにー」
「ひよちゃんだって目に泣いてた跡がついてるよ! 」
「気のせいだよ」
「絶対そんな事無い」
「言ったね」
「言ったよ」
お互いに顔を見合わせて睨み合うも、すぐに笑いに変わる。
「寂しがりなえなちのために今日は、私が一緒に寝てあげる」
「寂しがりじゃないけど、ひよちゃんがそう言うなら一緒に寝てあげる」
「寮監様に許可とらなきゃねー」
寮監様は女子の方は校長先生。きっと、許可をくれる気がする。
「そうだね」
「行こっか」
「うん」
そして、私達は寮監様に許可をとってきて、敷き布団を二つ借りてきた。
友達と初めてのお泊まり会。
嬉しいな。
「夕食食べに行こ」
そのひよちゃんの言葉に私は
「うん!! 」
と、笑顔で頷いた
次回予告!
「千です。三話辺りで、1度出てきた後全く出てきてない一応もう一人の主人公です。」
ひよちゃんに全部出番とられてるからね。
「それは言わないでください。」
もっと積極的に行っても良いと思うよ?
「それが出来れば、こまってません。」
まあ、そろそろ出番回ってくるよ、後五話ぐらいしたらたぶん。
「ホントですか? 」
じゃあ、そろそろ次回予告しよう。
「逃げた。」
まあまあ、
「次回、『お泊まり会』お楽しみに。」
ではでは皆さん、また明日!
以上、作者と、「千でした。」




