異世界です
よろしくです。
異世界へ来たみたい。よく分からない国ね。背の高い建物が沢山ある。私の所では一階建てが普通なのに。建物も木やレンガではないみたい……。なにこれ? 窓に何かある。魔法の結界じゃダメなのかな? というか、誰も武器とか持ってないけど、魔物に襲われたらどうするの?
異世界なのに、何故か言葉はわかるけど。訳のわからないことばっかり。なんだか、魔法が使いにくい所。というか、魔法が使われてるものが見たところないわね。
それに、ここはどこ? ちなみに、私はエナ。お金は向こうの物しかない。というか、こちらの通貨なんて知らないよ。
さて、どうしましょう? そう思ってたけど、回りから見たら変な動きしてたみたいで、ケイサツとか言うとこにつれてかれた。なになに、何が始まるの? でも、あまり楽しく無さそう。
変な服着たおっさんが来て、そのおっさんが私に言う。
「緑髪に青紫の瞳……珍しい色だな。お前さん、あそこで何してた」
嘘つきは良くない。後ろから刺されて死ぬかららしい。お爺ちゃんのお姉さんの息子の友人の双子の妹が刺されたらしい。だから、私は本当の事言う。……というか、この色珍しいの? 私のところでは結構いたよ? 確かに、見た限り黒が多いね……でも、どうでもいいや。
「異世界に飛ばされて困っている。ここはどこ? あれはなに?わからないことがいっぱいあってかなり困ってる」
変な服着たおっさん困った顔。 部下みたいな変な服着たおじさんと話してる。ケイブとか、ケイシとかよく分からないことを言ってる。美味しいの?
「どうする?」
「嘘をついてるようには見えません」
当たり前だよ。嘘は悪いことだもん。決して言わないよ。多分!
「なら、精神科に連れていった方がいいか」
セイシンカ? なに? それ。変なの。
「もう少し話しを聞いてみましょう」
「それもそうだな」
よく分からないけど二人の内緒のお話は終わったみたい。え?盗み聞きしてたわけじゃないよ?
「お前さん名前は?」
「エナ」
我が家じゃなくて、私の一族は20まで家名を名乗らないの。私のいた世界でも、他の人達は違うけどね。ちゃんと名乗るよ? ちなみに、私は12才。
「エナね、異世界って所からどうやって来たんだ?」
「さあ? わからない」
知ってたら困らないよ。まあ、帰るつもりもないけどね。だって、こっちの方が断然楽しそうだよ?
「じゃあエナ今いくつだい?」
「女の子にそれを聴くの?」
これぽっちもそんなこと思ってないけどね。でも、女性に年齢を聞くのはよくないことだって聞いて育ってるからね。仕方ないよね。
「悪いな、これも仕事なんだ」
「ま、別に構わないけど。12才よ」
嘘は言わない。冗談は言うけどね。理由は、殆ど他人だけど、刺された人がいるから。
「生年月日は? 」
「☆γ×・年7月30日だよ」
これも嘘では無い。こちらの暦は知らないけどね。
「中学一年生か」
通じたと言うことは、同じ暦みたい。
「中学? 学舎みたいなところ?」
私の世界にも勿論学舎がある。かなり高いけど。
「ああ、そうだ。もし、異世界に帰れなければ中学校に入ることになるかもしれん。義務教育だからな。しかし、お前さんはどうする?」
そうなの? 私の所とは違って無料なのかな? 凄いね。まあ、私は行く意味がなかったから……ね。
「いってみる! 面白そう。私学舎にいったことがないんだよね」
「へぇ、そうなのか。もし、中学校に行くことになったら、異世界から来たと言うことはあまり言わない方がいいかもしれないぞ」
「どうして?」
異世界なんてふつーに存在するのでしょう? いきなり跳ばされたのはビックリだっただけだからね。
「異世界なんてあると思われてないからだ。変な人を見るような目でみられたいなら別だが」
「そういうこと。なら、仕方ないよね」
つまり、こちらでは異世界なんて存在しないと思われてるのね。そんなところで言っても、馬鹿か頭おかしい扱いされて終わりというわけね。了解。