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第33話 暴かれる秘密

この書き方だと、文字数あんまり変わらないのに短く見えるな。




アメリカの日本本土侵攻が目前のなか天照から、ドイツの戦況とある会話を録音したデータが届いた。


「ドイツが押されている!?」


受話器越しに聞こえてきた事実はにわかには信じられないものだった。中央防衛局内の総理執務室に居た香川は飛び出し、航空宇宙防衛作戦室へ向った。



「どうしたって!?」


息を切らしながら部屋に飛び込む


「はい、先程天照から送られてきたデータによりますと、ロシア超国家主義団体の戦車部隊に苦戦を強いられているようです。ドイツの新型はまだ完成は遠いでしょう」


かねてより世界で見ても最強の陸軍を持っていたドイツだが、ロシアの物量には勝てないらしく次々撃破されているらしい。開戦後、開発を進めていたレオパルト2A6に変わる新型戦車の開発が遅れを取っているのもあり、現行のレオパルト2A6はロシアのT-90性能では上回るものの、配備量が桁違いだった


「それと、もう一つ送られてきたデータがありまして」

「なんだ」

「はい。ベーリング海海戦の際、ロシアは虎の子の空母を出してきましたが、いくら何でもあの戦力は異常でした。それで、天照による解明を試みたのですが恐ろしいものが録れまして」


そういって技術者が録音データを再生する


『北方艦隊、中国侵攻部隊のスペツナズ及び戦車部隊が壊滅しました。』


若い男性の声だ


『アレだけの戦力を送り込んだのだ!壊滅などありえない!』


こちらは年配の男性の声らしい


『いえ・・・事実であります』

『・・・・あの戦力を投入したのだ、超国家主義組織など存在せぬことぐらい勘付いているだろう』

『今後の作戦は・・・・』


ここでテープは終わっている


「確かにあの戦力は規模がでかかったが、まさか本当に超大国2国を相手にしていたとわな・・・」


さすがにこの事実には、香川も頬が引きつる

続けて技術者が話す


「調べた結果、ロシアは南下を一時停止、対独に戦力を集中させています」

「・・・・今のロシア軍最前線は・・・?」

「ラトビア、リトアニア、ベラルーシを侵略。ポーランド国境付近です」


その時、別の方向から声が上がる


「総理!ドイツ首相から緊急入電です!モニターに出します!」


さっきまでポーランド国境を映していた画面が切り替わり首相の顔が映る


『急な連絡すまない』


表に出すまいと冷静を装っているが表情がこわばっているのが一目で分かった


「いえ、構いませんが。こちらからも一つ伝えたいことがありまして」

『・・・なんでしょうか』

「我々が相手にしているのは超国家組織などではなく、ロシアそのものです」

『・・・分かりきっていた事だが、改めて言われるとにわかには信じられんですな・・・』

「それでそちらの御用は?」


少し間が開く

そして思いつめた顔をあげ話し出す


『勝手に参戦しておいてこんなことを言うのは馬鹿げているのは重々承知なのだが、艦隊支援を要請したい・・・・』


予想はしていた、だがこちらもアメリカの脅威が目の前に迫っている

が、ここは旧知のドイツだ


「・・・・・伊号潜水艦を1隻支援に送ります」

『1隻か・・・出来ればもう少し・・・』

「大丈夫です。ハワイをほぼ単艦で落とした潜水艦です」

『そうか・・ありがたい!支援に感謝する。この恩はいつか』


健闘を祈る。そう言って通信が切られる


直ちに伊600潜水艦に沖縄潜水艦基地への帰投命令が出た、と同時にドックでの改装が行われることが決定した。


その改装とは、伊号第600型潜水艦の元々の運用目的であり本来の姿への改装。


潜水航空母艦


名の通り潜水空母である。大戦時の伊400型潜水艦の後継として開発されたのがこの伊600型。搭載機は有人ではなく無人戦闘爆撃機であるが、伊600の完成より、この無人戦闘爆撃機の開発にてこずり、やっとのことで実用レベルにこぎつけた。

この空母としての能力を持たせるためにここまで巨大化したのだ。だがそのおかげで搭載数30を誇る軽空母並みの航空戦力を保有するに至った。


潜水艦搭載無人航空機 『SQ-X』


  全長 5.5m

  全幅 7.2m(主翼折り畳み時4.6m)

  全高 2.8m

エンジン F5-2Sターボファンエンジン1基

対空武装 04式空対空誘導弾4基

対地武装 GBU-54/B レーザーJDAM2発


伊600型潜水空母に搭載するためだけに開発された無人機。伊600のミサイルハッチからロケットブースターで射出、その後ジェットエンジンで巡航する。エンジンは心神に搭載されている物を小型化したものだ。推力は落ちたものの機体が小型である為、そこまで目立った性能の低下は無い。先述の通り機体が小型の為、兵器搭載量はかなり落ちた。04式を4基か、JDAMを2発かしか搭載できず、その任務に極端な制限がかかってしまう。1つのミサイルハッチに2機搭載可能。回収は着水後、小型無人潜水艇にて回収・格納される。操縦は、射出後に天照と通信を開始する。その為、見方を変えると簡易的ではあるが、人工知能搭載型無人航空機との見方も出来る。


改装は予定通り、着々と進められた。元々搭載予定だった為、短時間で改装は終わった。



伊600艦内でブリーフィングが行われていた。


「今作戦は同盟国ドイツの軍事的支援である。スエズ運河は使えない為、北極海を経由しバルト海へ向う。途中、ノルウェー海にて新兵装のテストを行う。ベーリング海海戦でロシア北方艦隊は壊滅状態なのに加え、本艦のステルス性によって妨害は軽微であると考えられるが警戒を怠るな!以上が今作戦の簡単な概要である。出港は1時間後だ、解散」




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