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第27話 戦艦ミズーリ

横須賀海軍基地 司令執務室



拓也

「急な召集すまん。実戦後だし休んでもらいたいのだが・・・・」


「気にすんな!・・・・それでアメリカがどうした」


拓也

「お前らが戦闘を開始した頃にアメリカ海軍が動いた。ロナルド・レーガン、ジョージ・H・W・ブッシュ

ジェラルド・R・フォードの空母3隻を基幹とした第2次大戦さながらの艦隊で真珠湾へ強襲をかけた。そして、篤が大湊に着いた頃には・・・・」


「なんだよ・・・?」


拓也

「あいつら戦艦ミズーリを曳航してお持ち帰りしやがった。まぁ所詮日本の真似事だろう。だが相手はアメリカだ、侮れない・・・」


「なっ!?・・・・・」


拓也

「しかもアメリカには後、ウィスコンシン、ニュージャージー、アイオワ、アラバマ、マサチューセッツ、ノースカロライナ、テキサスの計7隻の戦艦が現存する」


「だ、だけど、いくらなんでも航空主兵論を率先して拡大して、空母作りまくったアメリカが今更大艦巨砲主義に鞍替えするか?普通」


拓也

「だが、天照の情報によるとアメリカ各地の戦艦が姿を消したらしい。・・これはどう説明する・・・・・・」


「そんな・・・・・・」


拓也

「今お偉いさん方で対策を考えているらしい」


しばしの沈黙・・・・・

突然、執務室のドアがノックされる


拓也

「どうした」


海兵

「お話中失礼します!先日来られたお客様です。今は大丈夫でしょうか」


拓也

「まだ忙しい、後に回してくれ」


海兵

「それがその・・・・。あっ、ちょっと待ってください!!」


海兵が慌てて何者かの侵攻を阻もうと踏ん張るが、あっさり破られ一人の女性が入り口に立つ



??

「拓也!総司令になったからっていい気になるなよ」


ドスの聞いた低い声で怒鳴る


拓也

「えっと・・・どちら様でしょう?」


??

「まさかっ!忘れたのか・・・・・?」


拓也

「んー・・・。あ、あぁ!!」


どうやら思い出したようだ。と同時に苦笑いを浮かべ


拓也

「篤。すまんが、外してくれるか。さっきの事は追って連絡する」


「お、おう」


篤はよく状況が理解できないまま執務室を去った。

今も初めて長門と会ったあの夜のような突発的な出来事には弱いらしい


??

「同室の顔を忘れるとはな。まぁ総司令が忙しいのは分かるが、少し傷ついたぞ」


拓也

「すいません、永瀬さん。見間違えましたよ」


那奈

「久しぶりだな拓也。最後にあったのは。新田原の飛行教育航空隊以来となると・・・2年ぶりぐらいか」


彼女は、永瀬那奈(ナガセナナ)

拓也と同じ航空学生出身の戦闘機乗りだ。


拓也

「そうなりますね。時が経つのは早いですね。今回はなんの用事で?」


那奈

「資料見てないのか?」


ここで那奈は、ビシッ!っと敬礼し報告を始める


那奈

「STF計画から日本海軍第1艦隊空母赤城航空隊に配属されました。永瀬那奈2等空尉であります」


拓也

「STF計画・・・・。それって第6世代戦闘機開発計画に吸収されたんじゃ」


那奈

「いや、秘密裏に独立し進められていたんだよ。三笠計画と共にね」


STF計画(特殊戦術戦闘機開発計画)


この計画は2004年に発足し極秘にて進められていた、艦上ステルス戦闘機『煌風きっぷう』の開発計画だ。


拓也

「三笠計画ってなんだ?」


那奈

「今日までに貰っている資料に書いてあるはずだ!!総司令のお前に知らされてないはずがないだろ!だいたい昔からそうだ。航空学生の座学の時だってろくに予習してなかっただろ!」


拓也

「返す言葉もない・・・・・」


総司令の面目丸つぶれである


そして

三笠計画


新世代の戦艦として、電磁投射砲ではなく富士防衛兵器の技術を転用したビーム砲を搭載した戦艦の開発計画である。こちらはJ計画と同時期に発足。



那奈

「まぁ、分かっていたことだが・・・・。そうだ、私の機体見てみるか!」


拓也

「そうですね、息抜きにもいいですし」



横須賀海軍基地 岸壁



拓也

「久々に歩いたがやっぱり広いなぁ」


那奈

「なんだ拓也、デスクワークばかりで体力・筋力共に落ちたんじゃないか?」


拓也

「えぇ、そうかもしれません」


あはは、と苦笑する

それじゃあランニングだ!と言って那奈が拓也を引きずり回したのはまた別の話


航空母艦 赤城 飛行甲板


拓也

「ハァ・・ハァ・・。やっとついた。流石にキツイですよ!」


那奈

「これぐらいで根を上げるな。これからは毎朝5キロのランニングをすること!」


拓也

「勘弁・・・・・。で、永瀬さんの機体はどこです?」


那奈

「言わなくても分かるだろう。あれだ」


永瀬が艦首の方へ指を指す。拓也がその方向へ目をやると見慣れない機体がF-3神風の中にまぎれていた



特殊戦術戦闘機 艦上ステルス機 『煌風』


    全長 22.4m

    全幅 24.5m

全幅(可変時) 20.2m

    高さ 4.0m

最大離陸重量 36,000kg

  エンジン 1式スクラムジェットエンジン2基

  最大速度 M4.20

  固定武装 10式25mm機関砲2門

    兵装

 対空戦闘時 04式空対空誘導弾4基(胴体下部前方爆弾庫)

       99式空対空誘導弾6基づつ(胴体下部後方左右爆弾庫)


 対地戦闘時 04式空対空誘導弾4基(胴体下部前方爆弾庫)

       GBU-54/B レーザーJDAM6発(胴体下部後方左爆弾庫)

       60式空対地誘導弾6基(胴体下部後方右爆弾庫)


2004年に発足し米国や諸外国に対し極秘裏に勧められていた純国産戦闘機開発計画だ。

2015年のJ計画遂行時に『第6世代戦闘機開発計画』へ技術提供はしたものの、こちらは独立して進められていた。

艦上戦闘機にしてはかなりの大きさを誇るこの機体だが、この機体の驚くべきところは兵器搭載量と最大速度である。搭載量の増加は後述のエンジンがあったおかげと、爆弾庫内の新機構「ロールランチャー」があってこその賜物だ。エンジンに関しては、日本国内新規開発の1式スクラムジェットエンジンを採用している。まだ試作段階ではあるが、現時点では良好な性能を出している。もい1つ特徴を挙げるとすれば、その特異な機体形状である。機体前方へ伸びる可変前進翼と浅い角度で外側へ向けつけられた水平尾翼である。垂直尾翼は持たず計4枚の翼を持つ。主翼である可変翼はスクラムジェット飛行時には構造上ある速度では発散が起こり翼が破壊されてしまう恐れがあるため、胴体部に沿って折りたたまれる。この時機体はひし形のような形状になる。




拓也

「こんなの見たことない・・・・」


那奈

「そりゃそうだろう。どの国も前進翼を実戦に使おうとしないからな」


拓也

「いいなぁ・・・・・」


那奈

「乗りたいか?」


拓也

「え?あ、声に出てました!?」


那奈

「おもっきしな」


二人で顔を合わせ笑う


那奈

「やはり、総司令にはなったものの、空への探究心はなくなっていないようだな。少し安心したぞ」


そう言ってはにかむ。


拓也

「(!!。航空学生の時も綺麗だったが、今の方が格段に綺麗だ・・・。2年もあってなかったらそら変わるよな。・・・・彼氏とかいるのかな?・・いやいやいやいや!何考えてるんだ俺は!)」


那奈

「どうした、顔なんか赤くして」


拓也

「い、いやなんでもない。走ったからかな~、なんつって」


苦し紛れにごまかす


同時刻

中央防衛局 会議室


香川総理

「何とか北方艦隊は退けたようだ。だがアメリカが良からぬ事を企んでいる。これは阻止しなくてはならない。明後日、第2次米本土攻撃を敢行する。伊号600型2隻に連絡しておいてくれ。それと我が日本とドイツが相手にしているロシアの超国家主義団体ですが先日の北方艦隊の件とドイツが交戦している戦力を天照で検証して見たところ、いくら軍内部に協力者がいたとしても、とても動かせる戦力では無いと出ました。追々報告しますが我々は2大超大国を相手にしているのかも知れません」


香川の説明が終わり各重役が散り散りに部屋から出ていく。






煌風は閲覧者様からのアイデア提供で決まった名前です。時々皆様に案を求める時が多少あると思いますので、その時は奮って返事をください!


ご意見、ご感想等お待ちしております。

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