第22話 世界へ
横須賀海軍基地 総司令執務室
拓也
「ふー、何とか撤退に追いやれたな」
長門
「あぁ。だが勝ったとは言いがたい・・・・2隻沈めたがまだ機能するはずだ」
拓也
「それは上もしっかり分かってるみたいだぞ。総理から召集だ。行ってくる」
長門
「ん、しっかりな」
中央防衛局 会議室
香川総理
「みな、集まったな。まずは海軍・陸軍ともによくやってくれた。すまないが今度は3軍全てが動くことになるかもしれない・・・」
陸軍総司令
「と、いいますと?」
香川総理
「つい先程天照が情報が掴んだ。ロシアの超国家主義組織が南下を開始。すでに中国の半分を手中に収めた」
会議室が騒然とする
香川総理
「それと、韓国だが・・・・北のトップとよからぬ事を企んでいる。どうも、ここに来て南北合併なんて事態も考慮しなくちゃならんらしい。いよいよ笑えなくなってきたぞ」
総理補佐
「総理・・・・・・・・・・・」
香川総理
「・・・・・!!本当か?・・・・皆さん、どうやら私達は第3次世界大戦の引き金を引いてしまったらしい・・・・・」
拓也
「総理、それはどういう・・・・」
ここで会議室のスクリーンにある場所が映される
香川総理
「ここはポーランドとロシアの飛び地の国境だ。つい数時間前にドイツとポーランドが軍事同盟を締結。カリーニングラードへ攻め込んだ・・・・・・」
空軍総司令
「70年前とほぼ同じ・・・・・」
香川総理
「そう、第三次世界大戦の勃発。連鎖とは嫌なものだ・・・・・」
国防長官
「そんな・・・・・・・」
香川総理
「とやかく言っていても仕方がない。時間と同じで世界に可逆性はない。・・・・・ここに国家緊急権を発動。指揮の全権をこの会議室に集結する。異論は認めない。各軍は天照より提出された作戦を遂行。各省は与えられた資料に沿って指揮を進めること。以上、解散」
解散するなり、一斉に連絡を取り始めた。それだけ事態が切迫しているのだ
拓也
「・・・篤か?今から言うことをやっておいてくれ。まずは沖縄の潜水艦基地に伊600と伊601の出撃準備だ。あと各基地に艦艇をいつでも出せるように待機させとくよう伝えろ」
空軍総司令
「そうだ、直ちに沖縄基地から先に対空装備の心神をあげろ。中国上空の制空権を掌握後、富嶽と対地支援装備の心神とF-15をありったけ新中国の支援へ向かわせろ、今すぐだっ!!」
陸軍総司令
「敵の予想陸上地点へ戦力を集中させろ。それと富士のビーム砲に火を入れろ。忙しくなる休暇の奴も叩き戻せ」
総理補佐
「総理、ドイツ首相からお電話です」
香川総理
「わかった、ドイツ大使館で電話を取ろう」
ドイツ大使館
ドイツ首相
『ドイツはあなた方の肩を持ちます。勝手な判断を許していただきたい。ですが我々も立ちあがる時なのです。復讐・・・・またタッグでも組みますか?』
そう最後に笑いながら言った
香川総理
「タッグですか・・・・。ですが日本が今していることは報復と専守防衛であって侵略ではない」
ドイツ首相
『我々も違いますよ。ロシアの超国家主義者等の目を引いているだけです。・・・・・・が、やり方は間違っているのは分かっています。いくら今の日本とはいえ、超大国2国をいっぺんに相手するのは難しいと思う。我々が援護します。こちらは国家相手じゃないので多少なら時間稼ぎも出来ますよ。その間にアメリカの降伏を』
香川総理
「・・・・・・・・・・わかりました。では、よろしくお願いします。ご所望であれば、こちらからいくらか技術提供も出来ますが」
ドイツ首相
『いえ、大丈夫です。あなた方が大日本帝国の血を引いているのと同じように、私達もドイツ国の血を受け継いだ身です。・・・・・ご理解いただけましたか?』
香川総理
「・・!!。えぇ・・・理解しました。ですが、共に戦うならばくれぐれも民間人には手を出さないよう。これは絶対です!」
ドイツ首相
『はい、もちろんです。何か、自分の事の様に懐かしい・・・。では、健闘を祈ります』
総理補佐
「総理・・・・・・
香川総理
「・・・・こうなったのも日本に・・・いや私に責任がある。早く終わらせよう・・・・」
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