第20話 空中艦隊迎撃作戦開始
横須賀海軍基地 ブリーフィングルーム
拓也
「皆揃ったな。今朝、中央防衛局から連絡が入った。現在、ハワイに停泊中の空中艦隊に動きがあった。全艦離水し、こちらへ向かってきている。あの巨体だ、速度は大して速くないが本土に近づかれると厄介だ。そこで、我々海軍が太平洋上空で迎撃任務に当たることになった。すでに東京湾沖に連合艦隊が続々と集まっている。大湊の扶桑、山城に呉の大和、武蔵、そして横須賀の長門と陸奥。それに加え今回は空母の初出撃となる。戦艦6、正規空母2、重巡10、軽巡12、駆逐50が参加予定だ。すでに作戦は始まっている、気を引き締めろ!では、各員!乗艦完了しだい出港、連合艦隊と合流!以上!!」
戦艦6
扶桑、山城、大和、武蔵、長門、陸奥
正規空母2
赤城、加賀
重巡10
古鷹、加古、妙高、那智、足柄、羽黒、最上、三隈、鈴谷、熊野
軽巡12
球磨、多摩、木曽、阿賀野、能代、矢矧、酒匂、長良、五十鈴、名取、由良、鬼怒
駆逐50
太平洋方面基地の艦は殆どが参加した総勢80隻の大艦隊だ
太平洋洋上 連合艦隊旗艦長門 艦橋
長門
「いよいよ実戦か!しかも相手があの米帝とは・・・・皮肉なもんだな。だが全力で勝つ!あの手紙を読んだらみすみす負ける訳にはいかんからな!」
拓也
「そうだな。確か長門宛だと・・・一番下で5歳で1番上は98だったかな?頑張らなくっちゃな!あぁ、そろそろ航空隊が出撃の時間か。赤城ー、ヘリを1機長門の後部甲板によこしてくれ」
航空母艦 赤城 飛行甲板
赤城
「了解です、拓也さん。SH-60を1機。長門へ向かって」
ヘリパイロット
「了解しました!赤城さん!」
赤城
「まぁ、張り切っちゃってぇ。まだ出撃じゃないのに」
クスクスと赤城が笑う
航空母艦の艦魂なだけあって、乗組員からは母のような存在として慕われているようだ
見えなくても機械を通してなら喋れるとあって全員がインカムを付けている。ようやく一般の兵士にも馴染めてきたらしい、日本人は順応が早い。
戦艦長門 艦橋
拓也
「航空隊に挨拶を入れてくる、1つ発表もあるしな」
長門にそういい残すと艦橋を出て後部甲板へ向かった
正規空母赤城 飛行甲板
拓也
「航空隊の皆さん、どうも。総司令の北川です。早速ですが1つお知らせがあります。後ろにある皆さんが乗る機体、そうF-3心神甲型ですが・・・今日から名前が改名されることが決まりました!『神風』それがこの機体に新たに与えられた名です。少々不吉に感じる方もいることでしょう。しかしこれは過去の事実を受け止め、先達の誇りを忘れない為に付けられました。名前が神風になったからと言って特攻は絶対にしてはいけません!生きて帰って来て、初めて勝てるのです。帰って来て赤城さんを安心させてやってください。あと、赤城さん。なにかあればどうぞ」
赤城
「どうも皆さん。拓也さんが言った通りです。私は先の大戦の事をここにいる誰よりも鮮明に覚えています。私が海中に没したあと特攻が行われたことも知っています。航空機の変わりは作ればいくらでも調達できるかもしれません、ですが人間は違います。必ず・・・帰ってそのあなた達の笑顔を見せてください・・・・お願いします・・」
そのあと、スピーカーから赤城のすすり泣く声が聞こえる
すると、航空隊の一人が叫ぶ
パイロット
「いいかお前ら!死んでも生きろ!赤城さんを泣かせた奴は許さんっ!!必ず勝つそして生きてこの空母赤城に帰るいいな!?」
ウォォォォォォォォォォォォォ
各所から雄叫びが聞こえる。この雄叫びは横を航行していた加賀の乗組員の耳まで聞こえたらしい
因みに加賀の方の航空隊はとゆうと・・・
正規空母加賀 飛行甲板
パイロット
「加賀さん、どこにおられますか?」
加賀
「あなたの前にいますよ」
パイロット
「そうでしたか、一つこれを読んでいただけませんか?自分の祖父の書いた加賀さんへの手紙です」
加賀
「ふむ・・・・・・・・私に乗ったことがあるのですか・・・・・無事生きていたのですね、よかったです」
パイロット
「それと、差し支えなければ自分にお言葉をいただけないでしょうか?」
加賀
「そうですね・・・あなたの祖父のように必ず生きて私の元に帰ってきてくださいね、これは命令ですよ」
パイロット
「ッ!!」
整備士
「ん?まただ!パイロット1名が失神!救護班を呼べぇぇ!!恐らく加賀さんのお言葉をもらったらしい。満面の笑みのまま意識を失っている」
そう、空母加賀でも加賀さんは母のように慕われている。ここまでは赤城と同じだ。しかし加賀が励みの言葉をかけると大多数の男性乗組員が満面の笑みで意識を失ってしまう。加賀には自覚が無いため被害者絶賛量産中である。え?え・・え!?としどろもどろする加賀の姿を兵士全員が見れるものなら空母加賀は壊滅するであろう
戦艦長門 艦橋
拓也
「俺・・・赤城に行かなくても十分士気高まったな・・・・」
長門
「なに落ち込んでいるんだ。拓也?」
拓也
「なんでもないよ・・・・。あ、時間だ。んんっ!総司令より!第1次攻撃隊発進!気を引き締めろっ、相手の強さは未知数だ!」
次々と空母2隻から全45機の艦載機が飛んでいく
上空7000m
LANCER1
「こちらランサー1、方位135高度3000に敵空中艦隊を認む。攻撃許可を」
拓也
『了解。全機攻撃を・・・・開始せよ!』
空母の艦魂初登場です!
あとで紹介に追加します。




