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魔法使いの雑貨屋  作者: 狸寝入り
《第二章 王女様とレイビィトの霊薬》
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作戦会議

 すみません、一緒にいる騎士の名前を間違えていたので修正致しました。以後気を付けます…。

  グランレイフィオからひとまず距離を置くことができた一行は、フィリアを休ませることと合わせて作戦を立てることになった。

 数人が交代で警戒に当たる間、主要メンバーは対策を練り始める。

 カイオールが少し時間をおいて顔色が多少良くなったフィリアを心配げに見た。


「フィリアちゃん、大丈夫かい?」

「あ、はい。だいぶ…。まさか一瞬で分身体が消し飛ばされるとは思ってなくて…」

「それはそうだろうね。私たちも何が起こったのか一瞬分からなかったくらいだ」


 肩を落とすフィリアをジルオニクスが優しくフォローする。

 実際、離れてその状況を見ていたはずの自分たちでさえ、一瞬で分身体が消滅させられたときは愕然としたほどだ。

 各器官と操作を同調させていたフィリアのショックは相当だろうと彼は思っている。


「見ているこちらとしては気分が良いものではなかったがな」


 ネイトが怒りを押し殺したような声で呟いた。彼にしてみれば自身が護りたいと思っている相手が、分身体とはいえ目の前で消されたのには怒りが湧いていた。


「しかし、肉体強化に光の術とは面倒ですね…」

「そうですね…。しかも全部は出しきれませんでしたし、まだ何かあってもおかしくないですよ」


 レミアータが最初の懸念事項を挙げると、フィリアもそれに同意する。


「肉体変化ってことは剣もまともに効くかどうか…。副団長はどう思います?」


 フレオが上司のカイオールに顔を向けると、彼も難しい表情だった。


「スキルの《斬鉄》か、それに類するものを使えばなんとかいけるかもしれないが…。厳しい戦いになるのは間違いないだろう」

「相手が光の術を主体ということは盾持ちも、光を遮断するものに切り替えたほうがいいかもしれないな」


 透明な盾ではそのまま貫通してくる可能性も考慮してジルオニクスが提案する。その提案には皆が頷いて、なんとか光を遮断する効果をつけることになった。


「それは魔法で可能です。幸い、今休ませてもらってるおかげで、それくらいなら大した負担にもならないでやれます」

「……、分かった。それじゃ、遮断についてはフィリアちゃんに任せよう」


 カイオールが言葉に偽りなしかフィリアの瞳を数追見つめて、ため息をつきながらも許可を出した。


「それと光の術だけど…、ネイトは何かいい方法思いつく?」

「そうだな、スキルで《肉体能力強化》があるから、それを使って術の発動を捉えることができれば何とかなるかもしれないな」


 ネイトの言う《肉体能力強化》とは騎士になる者が皆身につけている必須スキルである。

 それは身体の全ての能力を底上げするスキルのため、相手の術式を捉える『眼』の力もあげることができる。

 なんとかそれで術の発動タイミングを読み取り、防げないかということだった。


「確かに、それならなんとかなるかもしれませんね。しかし、長時間の使用できないのが難点ですか」

「それはローテーションでなんとかしよう。そもそもでかい相手とはいえ、この人数でいっぺんにかかるわけにはいかないしな」


 新たに懸念材料を述べるレミアータにカイオールがすかさず案を出す。


「そうなると、あとは肉体変化だけですね。スキルでなんとかするにも厳しい気がします」


 フレオが顎に手を当てながら唸っていた。ずっと案を考えていたようだが、なかなか良いものが浮かばないようだ。


「あの体を固められれば話は早いが…、光系の魔物となると肉体に熱を持っているだろうしな。凍らせることも難しいか」


 皆で悩んでいたが、ネイトの一言を受けてフィリアが一つの方法を閃いた。


「凍らせることはできなくても、動きを鈍らせることはできるかも…」

「それは本当かな、フィリア嬢。もしそれができるなら剣技のスキルも通りやすくなる」

「たぶんですけど…。なんとかなると思います、殿下。――それには上級の氷魔法を使うんです」


 先ほど凍らせるのは無理だと言っていたにも関わらず、氷の魔法とはどういうことだとジルオニクスが訝しげな目線を向ける。

 確かに完全に凍らせることは無理でも、上位の氷魔法ならば多少ならば凍らせることも不可能ではない。

 しかし、それもすぐに体の熱によってとかされてしまうだろう。

 それが分かっているはずなのにフィリアの瞳には光が灯っていた。

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