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読まれる小説の書き方と、読者の期待に応え続けるたった一つの方法  作者: 雨宮 徹


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第13話 表面的な面白さから脱却せよ!

 こんにちは、雨宮 徹です。本作では、一般的な創作論を書きつつも、私のオリジナルを混ぜて唯一無二の創作論集を目指します。第十三回は「表面的な面白さからの脱却」です。



■面白い小説とは



 小説には様々なジャンルがあります。純文学、ミステリー、SF、ホラー、ファンタジーなどなど。これらですが、読者にエンタメを提供するという点では共通しています。ミステリーが謎解きというエンタメを提示するなら、ホラーは恐怖を与えるエンタメという形です。



■エンタメにも哲学を――「ミルフィーユ理論」



 面白い小説の定義は人それぞれだと思いますが、「読んだ後に考えさせられる小説が最高のエンタメ」というのが持論です。自分の哲学を柔らかく包み込んだものが小説だと思います。たとえるならば、「小説はミルフィーユ」です。



 ミルフィーユは層でできています。表面を食べると、次の層が現れ、それを食べると……というように。小説も似た部分があります。



 小説の出だしは、ミルフィーユの表面です。物語の入り口です。ですから、「不味そうな見た目」ではダメなのです。タイトルやキャッチコピーが上手くなければ、読まれもしません。この二つが良くてはじめて、読まれる(食べられる)のです。



 第一話を読まれた=表面を食べてもらった。次に取るべきは、第二層目で、物語を深化させることです。ミルフィーユもせっかく層になっているのに、同じ味では食べ続けられません。それと同じです。第一話でインパクトを与えて、読者を掴む。具体的には異世界ファンタジーなら転生する、などです。その上で、第二話で主人公の周りの環境を描写する。



 第三話以降はどうすればいいか。物語を掘り進めるのですから、どんどんテーマの根幹に向かう必要があります。異世界ファンタジーなら、なぜ主人公は強くなりたいと思うのか。身の回りの人を守るためか、あるいは名声のためか。これは、作者が読者に問いたい内容になります。一種の哲学です。



 どんどんと掘り進めたら、最後は皿などに行き着きます。皿などの容器は硬いです。これは、揺るぎないテーマの芯の強さと喩えられます。ですから、ビニール袋のような柔らかさでは、読者への問いかけに揺らぎが生じてしまいます。



 ミルフィーユは表面から掘り進めますが、小説を書くときは土台、つまり、下層から徐々に重ねていきます。問いかけたいテーマに合わせて、上へ上へと層を重ねるのです。



■「ミルフィーユ理論」の例外



 この「ミルフィーユ理論」ですが例外があります。それは、ホラーです。ホラーは恐怖を与えるエンタメであり、「考えさせられた」ということはないでしょう。ただ、誤解してほしくないのは、「哲学がないからホラーは小説ではない」というわけではありません。役割が他のジャンルと違うからです。何事にもテーマや役割があります。ですが、一度「ミルフィーユ理論」を意識して執筆してはいかがでしょうか。



■備考欄:この創作論を書いているうちに、果たして自作が「ミルフィーユ理論」に則っているか、自信がなくなった。そもそも、この創作論に哲学はあるのだろうか。大丈夫、創作論には哲学がなくていいはずだ。大丈夫、大丈夫、大丈夫。

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