最終話 太陽は今日も元気です
神様のやることなんて結局は、変わらない。
私は、いつも地球の“研究”をしている。
少し変わった事と言えば、神様が地球上で誤った行動をしていたら、それをまとめて報告するようになったことぐらいだ。
それ以外は基本的に、地球を眺めているし、文化を見守っているし、人々を見つめている。
平等、公平とか一時期は真剣に悩んでいたが、私はやっぱりこの地球が好きだ。
ただ、それだけだった。
でも、コンテストや私の報告を受けて、天界の方が変わってきたみたい。
もっと地球の事を教えてくれと、報告書だけではなく、説明書や論文を作ってくれと言われるようになった。
私は今、地球のマナーや言語についてミカエルと協力して論文にまとめている。
「でもさ…、論文とか作り始めたら…、きっと発表しろって言われるわよね…」
「そうでしょうね。そのための機関も用意されてありますし…」
「私さ、神前で発表するの、多分苦手なの…。ミカエルにお願いしてもいい?」
「えっ。私も苦手です…。仕事が増えてきたこともあるし…お使いの天使を増やしてみてはどうですか?」
「やっぱり、それがいいかな…」
私は、日々の研究の合間に求人票を天界に送っておいた。
きっとそのうちにいい神が見つかるに違いない。
どんな神が来るのだろう。早く来ないかな。少し楽しみにしている。
「でも、資料は私たちが作らないとダメよね…」
「そうですね…、地球の文化は想像を絶するほど奥が深いです…。
少し見たぐらいじゃさっぱりわからないと思います…」
「資料作成は、一緒に作ろうね…、お願いよ…」
「まあ、そうですね。資料作成はやりましょう」
ミカエルも最近、“研究”と称して地球の文化を見てばかりだったことに、少し後ろめたい気持ちがあったのかもしれない。
「でも“研究”と称して今まで通り地球の小説が読めるってことですもんね…。
むしろ今までは休憩として読んでいた小説を、逆にどうどうと読めるようになったってことですよね…」
ミカエルの言葉に、私は、あっそうよね、その通りよね、とこの研究に小さい楽しみを見つけられて、ほっとした。
ここしばらく太陽の事ばかり考えていた気がする。
「そういえば、地球の太陽は大丈夫かな?」
私は、自分のモニターで地球の太陽を映し出した。
いつもとかわらず、今日もさんさんと輝いている。
地球の太陽には、精霊もいないし、実際に星が燃えているだけではある。
でも、だからこそ、問題なく明日も輝いていると安心できる。
「地球の皆さん、太陽は今日も元気です」私は地球に向かってつぶやいた。
第六章 太陽は今日も元気です 完
ここまで読んでいただきありがとうございました。
続きは用意してあったのですが、一旦ここまでにします。




