第三話 変わった星コンテストのお知らせ
「ホープ様、コーヒーでもいかがですか?」
私は、自分の仕事が一段落し、自分の飲み物を準備しながら尋ねた。
「あっ、いつもありがとう!もう、そんな時間なのね」
地球の言葉で言うと、三時のおやつってところ。
私は、コーヒーにこの前取り寄せたクッキーを添えて、ホープ様に渡した。
「ミカエルってまた、コーヒーを作るのうまくなったわよね…」
「ふふっ、ありがとうございます!」
自分で作ったコーヒーにあちって思いながら、冷ましつつ飲んで一息ついていると、机の上に封筒が届いていた。
私は届いた封筒の封を開けて中身を確認した。
「変わった星コンテストのご招待」どうやらコンテストへの招待状みたいだ。
軽く内容を確認して、ホープ様に封筒を手渡した。
「ホープ様、変わった星コンテストが開かれるようですよ」
「あら、あいかわらず変なネーミングね。ありがとう」
少し笑いながら、ホープ様は手紙を読み始めた。
「いつも通り、セレスティア・プラザで開かれるのね」
ホープ様の言葉に、私はそうみたいですね、と答えた。
セレスティア・プラザというのは、円形につくられた天界の大広場だ。
とても広い円形の広場で、中央には巨大な球形モニターが浮かんでいる。
神様はたくさんのコンテストを開くが、その多くがこのセレスティア・プラザで開催される。
私も、生命コンテストと宇宙の法則コンテストの時に行ったことがある。
多くの見たことのない生命体が展示されていたり、宇宙の新法則が展示されていて、とても楽しかった。
「今回は、観覧者だけで評価が決まるのね」
ホープ様のつぶやきが続いている。
今回も生命コンテストの時と同様に、モニターに星を映しだし、そのモニターにいいねをしてもらう形式みたいだ。
ただし、生命コンテストの時は、観覧者の票の他に、審査員の票もあった。
何か意図があるのか…、むしろ意図がないからこの形式なのか…、私にはわからない。
「内容は…、やっぱり“観察”の神が主役ね…。ふふふ。楽しみだわ」
コンテストは、昔は研究の神主催が多かったらしいが“観察を司る神”――観察の仕事の責任者ってところね――が、今のノエリアさんに代わってから、観察の神が参加することが増えてきた。
もしかしたら…、観察の神々は観察してばかりで、発表しないってことを問題視しているのかな…。
それとも、単にもっと他の神々に面白い観察をしていることをアピールしたいのかな…。真意はわからないわね…。
神々は、ホープ様と違って、内心で思っていることを言葉や顔に出さないことが多い。
ホープ様はノエリアさんに対して絶対の信頼を置いているようだけれど、絶対に油断ならない神だ…と私は感じている。
「私の観察対象の星に変わった星なんてあったかしら…」
ホープ様がつぶやいた…。
何を言っているんだこの神様は…。
ホープ様の見つけてくる星なんて、いつも変わった星ばかりじゃないか…。
そう思っても、顔にも出さないし口にも出さないのが私のいいところ。
ホープ様のつぶやきに、心の中で微笑みを浮かべながら、私は黙って、どうかしら…、どうかしら…と考えているふりをする。
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